今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の大会11日目は、女子シングルス準決勝2試合と男子ダブルス決勝などが行われた。

 セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)はすでに、準決勝の速いペースについていくのに四苦八苦している様子を見せていた。第3セットの第2ゲームのあるポイントあとにベースラインの後ろに止まって前かがみになったセレナは少しの間止まって左脚下部をつかみ、それからトレーナーを要請した。

 テーピングを施すためにセレナがメディカルタイムアウトを取っている間――彼女の24回目のグランドスラム制覇への挑戦は、その手からこぼれ落ちそうになっているかに見えていた――、対戦相手のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)はサイドライン沿いのベンチに座って目を閉じ、可能な限りの落ち着きを保っていた。のちにセレナは、それがアキレス腱の問題だったと明かした。

 5分ほど中断したあと、アーサー・アッシュ・スタジアムでプレーは再開された。セレナはショットの力強さと叫び声のボリュームを上げたが、それでもアザレンカが試合を1-6 6-3 6-3の勝利で終えて7年ぶりにグランドスラム大会決勝に戻ってきた。

「恐らく私はある時点でややスローダウンし、出力が低くなってしまっていたかもしれない」とセレナは自己分析した。

 この敗戦により、彼女はまたもグランドスラム大会での24勝目となるタイトルに届かなかった。セレナは2018年と19年のUSオープンを含む直近のグランドスラム7大会で4度決勝に至り、そのすべてで敗れていた。

「言うまでもなく、がっかりしているわ。でも同時に、私は今日の試合で自分にできることはやった」とフラッシングメドウで過去6度の優勝経験があるセレナはコメントした。

「あるときには勝利に近づいていたし、もっとうまくやれたかもしれないという思いはあるわ。とにかく私は今日、大いに力を尽くしたと感じている」

 約2週間後に39歳の誕生日を迎えるセレナだけに、どうしても疑問は浮かび上がってくる。セレナはあと何度、チャンスを手にできるのか? 彼女は試合後、9月27日から本戦が始まるフレンチ・オープンのためにパリに向かうと語った。

 アキレス腱に関しては、アザレンカとのある長いラリーの最中にボールを追っていて腱を伸ばしてしまったのだとセレナは説明した。しかし彼女は、敗戦をそのせいにはしなかった。

「そのことは、何の関係もないと思う」とセレナは断言した。彼女はプレーを再開したあと、ベースラインで何度も跳ねて確かめるような様子を見せていた。「結局のところ、それが私のプレーに影響を与えることはなかったわ」。

 土曜日の決勝で、アザレンカは第4シードの大坂なおみ(日清食品)と対戦する。これはともに世界ランク1位になったことのある元グランドスラム優勝者同士の対決だ。このふたりは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによる中断期間を経て先月からツアーが再開されて以来、もっとも調子のよい選手たちでもある。

 2012年と13年にオーストラリアン・オープンで2連覇したアザレンカは、同じ2年にUSオープン決勝でセレナに敗れていた。それから産休と復帰後の苦労の日々のあと、彼女はついにグランドスラム大会決勝に戻ってきた。

「どう違うかって? 精神的に、私はまったく違った場所にいるわ。7年前にオーストラリアン・オープンに勝ったあと、私は一貫していい成績を挙げていた。だから当然とまでは言わないけれど、その頃の私は決勝にいくことを予想して戦っていたの。今年とは状況が全然違うわ」と現在27位で31歳のアザレンカは話した。

「でも今年のほうがテニスを楽しめているし、充実感があるわ。私にとって、より心地いい状態よ。いい感じだし、前よりもいい感覚だわ」


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