竹内映二コーチ_テークバックでラケットの先端はフェンスへ向くか否か【本誌連動記事&動画】

回転運動の中でラケットの先端はどう動くのか
私たちはラケットを振る際、空気抵抗を受けています。それを感じながらプレーすることはほとんどないのですが、強風の中でプレーするときには、感じることができます。また、重いもの、長いものを動かすとき。湯船の中で手のひらを使ってフォアハンドの素振りをするときも、小指側、親指側と手のひらが揺れ動いて、手が抵抗を感じます。これと似た現象がプレーの中でも起きています。
みなさんが使うラケットは軽いもので280gくらい、重いものだと360gくらいでしょうか。重いラケットは振り出すとき(フォワードスイングの際)に空気抵抗を受けやすく、ラケットフェースがやや上を向きやすくなります。そしてインパクトしようと上を向いたフェースを起こす際に、お風呂の現象のような揺れが出て、インパクトでミスが起こりやすくなるのです。
また、フォアハンドのテークバックでラケットの先端が身体から遠いと、回転運動で遠心力が大きく働き、これもインパクトが乱れやすくなります。ラケットの先端が身体から遠ければ遠いほどインパクトまでの距離が長く、空気抵抗が大きくなるとフェースが出てくるのが遅れます。
こういう中で強い選手たちは、それらの抵抗を考えてプレーすることはなくとも、抵抗の影響が少ない技術を会得していると考えられます。それが、彼らがテークバックの際にラケットの先端をフェンスへ向けない理由の一つに挙げられます。
空気抵抗を感じる場面

湯船の中、手のひらでフォアハンドの素振りをすると小指側、親指側と揺れ動いて抵抗を手に感じる。これと似た現象が実際のスイングの中でも起きる
重いラケットはフェースが上を向きやすい

重いラケットを振り出すときにフェースが上を向きやすく、インパクトへ向けて、上を向いたフェースを起こす際にミスが出やすい
ラケットの先端が身体から遠く離れると…

回転運動で遠心力が働いて、ラケットの先端が身体から遠く離れると、インパクトまでの距離が長くなり、肝心のインパクトが乱れやすい
ラケットを後ろへ引いてフェースが上を向くと…

ラケットフェースを上へ向けて後ろへ引くと、腕のストレッチが早く起きてしまい、インパクトに早く出せない。フェースが上を向いたままとなり、ボールは上へ飛んでしまう
上を向いたフェースをインパクトへ向けて起こすと…

急いでフェースを起こせば、今度はフェースが下を向いて、ボールが下へ飛んでしまう

ボレーで空気抵抗を考えてみよう。(重くて長いラケットを使うのだから…)
最短距離でラケットを出す。
フェデラーはラケットフェースを立てて構えている
フェデラーはボレーを打つときに、ラケットを前に出して立てます。手首は自然に背屈した形で、これがつくれれば、握力や上腕、前腕はまったくといっていいほど使う必要はありません。インパクトの際はステップインして、身体の相当前で、もっとも小さな力で、飛んでくるスピードの乗ったボールを、腕のストレッチやバネの動きで、吸収したり、受け止めて跳ね返したりします。
ところが、もしもフェデラーがボレーの際にラケットを後ろへ引いて、フェースを上へ向けたらどうなるでしょうか。
ラケットを振り出す際にすでに腕がストレッチされて(腕の筋肉が引き伸ばされ)、さらに上を向いたフェースがボールに対して起き上がっていく動きをして、インパクトでミスが出やすくなります。
フェースを起こすのが遅ければボールは上へ上がり、起こすのが早いとボールは下へ飛ぶのです。正確に当てることがむずかしい動きです。これはボレーに限らず、フォアやバックのストロークでも起きる現象です。
ラケットを身体の前に立てる

ボールを打つ前にラケットを立てて前に出す。手首は自然に背屈した形
振り出す際に腕のストレッチを利用する

腕のストレッチを使ってスピードの乗ったボールを受け止めて跳ね返す
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