さよなら「ダンテ・ボッティーニ」~坂本正秀が語る錦織圭の元コーチの素顔

大のサッカー好き

 チャンばかりがもてはやされ、ダンテは面白くないのではという声もよく聞きますが、それはもちろん面白くないでしょう。ノバク・ジョコビッチには昔からマリアン・バイダという優秀なコーチがいますが、メディアが取り上げるのはボリス・ベッカーばかり。チャンもベッカーもレジェンド・プレーヤーですから、そこにメディアが注目するのは当たり前のこと。そこは割り切っていると思いますし、それができなければこの仕事は務まりません。何より圭が、そしてチャンが自分を必要としてくれているのがわかるから、そんなことで不満を漏らすことはないのです。

 圭はいっしょにいて楽な人が合うと思います。ツアーは旅の連続。コーチとはいえ、気を遣わず、遣われず、いて当たり前の存在。ここまで長く続いているところを見れば、ダンテはそういう存在なのだと思います。

 ダンテは大のサッカー好き。圭もサッカーが好きなので、よくふたりで盛り上がっています。アルゼンチンのリバープレートの熱烈なファンで、みんなで食事していても「リバープレートの試合があるから」と先にひとりで帰ったり、また別の日は「今日はサッカーの試合があるから食事に行かない」と、そんなところもマイペースですね。

 昨年の圭の活躍はチャンの存在抜きには語れません。チャンがいなければ世界5位、グランドスラム準優勝はなかったでしょう。ダンテだけでは正直、厳しかったと思います。ただ、チャンひとりだけでも無理だったように思います。ダンテという、圭のことをもっともよく知るコーチの存在なくして昨年の快進撃はなかったと断言できます。今年もチャンとダンテが車の両輪となり、錦織圭という日本の宝をさらにレベルアップさせてほしいと願っています。

※トップ写真は、ダンテ・ボッティーニ。右はマイケル・チャン(Getty Images)

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