世界1位ジョコビッチが今季3敗目、ラッキールーザーから3ゲームしか奪えず [エルステ・バンク・オープン]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア/右)とロレンツォ・ソネゴ(イタリア)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「エルステ・バンク・オープン」(ATP500/オーストリア・ウィーン/10月26日~11月1日/賞金総額155万950ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準々決勝で、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同42位のロレンツォ・ソネゴ(イタリア)に2-6 1-6で一方的に敗れるという波乱が起きた。

 これはジョコビッチにとって、今年3度目の敗戦に過ぎない。ひとつはUSオープン4回戦で線審に誤ってボールをぶつけてしまったときの失格処分によるもので、2度目の黒星はフレンチ・オープンでのラファエル・ナダル(スペイン)に対する決勝だった。

「僕はよりポイントを獲得し、年末ランキング1位の座を確実にすることを目指してここにやって来た。その目的は果たしたから、次のことに移るよ」とジョコビッチはコメントした。「僕は幸せだし、満足している。体調もいいし、ロンドン(のATPファイナルズ)で力強いフィニッシュを飾れるよう願っているよ」。

 この日のジョコビッチはグラウンドストロークでパワーを欠き、出だしから一連のミスを犯した。彼はすぐに0-4と劣勢に立たされ、第1セットではソネゴのサービスゲームで5ポイントしか取れなかった。第2セットでは多少調子は改善されたが手にした6つのブレークポイントをすべてものにすることができず、ソネゴがパッシングショットで5度目のブレークを果たして試合を締めくくった。

「僕はここで必要だったことを済ませた。だから今日の結果については特に気にしていないし、次の章に移ることを楽しみにしているよ」とジョコビッチは語った。

 これに先立ちジョコビッチは、来週のパリ・マスターズでタイトル防衛に挑まない道を選んでいた。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより短縮された今季、ATPは昨年出た大会に出なくてもポイントを差し引かない措置を取った。そのため前年度覇者である彼は、ポイントをディフェンドする必要がなくなった。

「僕はこれを恩恵と呼ぶよ。父として夫として、世界でもっとも素晴らしいことだ。僕は家からそう遠くないから、家に帰るのを楽しみにしている」

 予選決勝でアルヤズ・ベデネ(スロベニア)に敗れたソネゴは、故障で出場を取り消した選手が出たためラッキールーザーとして本戦に滑り込んでいた。ラッキールーザーの選手が世界1位を倒したのは、2017年にクイーンズクラブでアンディ・マレー(イギリス)に勝ったジョーダン・トンプソン(オーストラリア)以来となる。

 ソネゴは次のラウンドで、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を7-6(3) 4-6 6-3で破って勝ち上がったダニエル・エバンズ(イギリス)と対戦する。

  第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)は前年度覇者で第2シードのドミニク・ティーム(オーストリア)を7-6(5) 6-2で下し、今季5度目の優勝を目指す挑戦を継続させた。

 ティームに対する試合でルブレフは序盤に2度ブレークポイントを凌ぎ、タイブレークの末に第1セットをものにした。ティームが右足の靴擦れに苦しめられている様子である中、ルブレフは第2セットを支配した。

「僕たちは過去に素晴らしいバトルを繰り広げてきた。今日はドミニクが足に問題を抱えていたから、僕はラッキーだったよ」とルブレフは振り返った。彼はまた、タイブレークでの「ふたつの非現実的なラリー」に勝ったことで流れが自分に有利な方向に変わったと言い添えた。

 土曜日に行われる準決勝で、ルブレフは2018年優勝者のケビン・アンダーソン(南アフリカ)と対戦する。アンダーソンはこの日、第4シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を6-4 7-6(5)で倒した。(APライター◎エリック・ウィレムセン/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images