マーガレット・コートへオーストラリア勲章の報道に批判の声

写真は2020年オーストラリアン・オープン期間中に行われた年間グランドスラム達成50周年を称える式典でのマーガレット・コート(オーストラリア)(Getty Images)

偉大なテニスの元チャンピオンで最近はよく世間をザワつかせているマーガレット・コート(オーストラリア)が、オーストラリアの建国記念日(オーストラリア・デイ)に授与される勲章の中で最高のものを受賞するとオーストラリアのメディアが報じた。しかし既成事実化したこの決定は、早くも批判を受けている。

 78歳のコートがオーストラリア勲章を授与されることは月曜日に正式発表される予定だったが、ソーシャルメディアを通して情報が漏洩した。国民の祝日であるオーストラリア・デイは、1月26日の火曜日となっている。

 この賞はグランドスラム大会シングルスでテニス史上最多となる24回の優勝を誇り、若いアスリートたちのインスピレーションとなったコートの『テニスへの卓越した功績』を表彰するためのものだ。

 しかしコートのテニスでの業績は、最近になって同性愛や転向療法(心理的または精神的介入を用いて個人の性的指向を変更しようとする疑似科学的試み)および同性婚やトランスジェンダーの人々についての彼女の意見によって影が薄くなっている。ビクトリア州首相のダニエル・アンドルーズ氏は、コートの勲章授与をサポートしてはいないと述べた。

「私は彼女について、我が国の大多数の人々と同じ見解を持っているとは思えません。LGBTQコミュニティ(レズ、ゲイ、バイ、トランスジェンダー、ジェンダークィア:既存の性別の枠組みにあてはまらない、または流動的な人)の人々を平等な目で見て、彼らを平等で尊厳があり敬意を払われて安全な生活を手にするに値すると考えている人々とは特に違っています」とアンドルーズ氏はコメントした。

 南オーストラリア州パースのビクトリーライフ教会でペンテコステ派の牧師を務めるコートは、自分の意見を変えるつもりはないという態度を貫いている。

「人生を通し、私はそのような考えを持ってきました。私はただ聖書に書いてあることに従っているだけです」とコートはオーストラリアAP通信(AAP)に話した。「私は牧師として常に聖書に基づいて意見を言うべきで、結婚や家族の問題について人々を手助けしています。そして私は今後もこの見解を決して変えるつもりはありません」。

 コートが受賞する可能性についてコメントしていないオーストラリアのスコット・モリソン首相は、オーストラリア・デイ叙勲者リストの編纂は政府とは分離された過程で行われていると語った。

「それは完全に独立した工程で行われており、その当日に発表されるようになっています。我が国のあらゆる分野で功績を挙げた人物を認識するシステムなのです」とモリソン首相は説明した。

 1970年に『年間グランドスラム(1年の間に4つのグランドスラムのすべてを制すること)』を達成したコートは、2020年にその50周年を称える式典で表彰された。しかしビリー ジーン・キング(アメリカ)、マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)、ジョン・マッケンロー(アメリカ)らの元名選手、またアンディ・マレー(イギリス)のような現役選手たちは彼女の性的マイノリティに対する見解を理由にメルボルン・パークのマーガレット・コート・アリーナの名前を変更すべきと呼びかけている。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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