グランドスラム大会シングルスで5度優勝したレジェンド、トニー・トラバートが90歳で逝去
国際テニス名誉の殿堂入りもした彼は水曜日の夜、アメリカ・フロリダ州ポンテ ベドラ ビーチの自宅で永眠したことを娘のブルック・トラバート ダブコウスキーさんが認めた。
1955年にグランドスラム大会3冠を達成したトラバート氏はその年のウインブルドンとUSナショナルズをセットを落とすことなく制し、1953年と55年に世界ナンバーワンの座に就いた。
男子ダブルスでもグランドスラム大会で5度優勝したトラバート氏は、そのうちの4勝をビック・セイシャス(アメリカ)とのペアで挙げた。テニスのオープン化のために戦ったトラバート氏はプロ選手となる前、すべての四大大会タイトルをアマチュアとして獲得した。
「ウインブルドンに優勝したとき、私はスポーツショップで米ドルに換算すると27ドルほどの価値を持つ10ポンドの商品券を受け取ったよ」とトラバート氏は思い出話を語った。
自身のキャリアのハイライトについて、トラバート氏は1954年デビスカップ決勝でオーストラリアを破って母国の世界一に貢献したことを挙げた。彼はまたデビスカップ監督して、1978年と1979年にチームを優勝へと導いた。
CBS放送でのUSオープ中継を含め、トラバート氏は30年以上に渡ってテレビの解説者として活躍した。彼はまた1970年に殿堂入りし、2001年から11年に渡って殿堂の会長を務めた。
「彼は我々皆にとってどうすれば偉大なチャンピオンになれるのかの模範だっただけでなく、聡明なコーチであり指導者でした。そして公正で有能なリーダーとしてスポーツに恩返しをした人物で、万能なテニスの親善大使でした」と国際テニス名誉の殿堂の現会長であるスタン・スミス(アメリカ)はコメントした。(APライター◎スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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