「自信がみなぎっている」ロシアをATPカップ優勝に導いたメドベージェフ&ルブレフ

写真はATPカップで第2代チャンピオンに輝いたロシア代表チーム(Getty Images)

2020年に新設された世界テニス国別対抗戦「ATPカップ」(オーストラリア・メルボルン/2月2~6日/賞金総額750万ドル/ハードコート)の大会最終日は決勝が行われ、ロシア(グループD1位)がイタリア(グループC1位)を2勝0敗で下して第2代チャンピオンに輝いた。

 ロシアのチームメートとしてATPカップ優勝を祝うと、ダニール・メドベージェフ(ロシア)とアンドレイ・ルブレフ(ロシア)はすぐに翌週のオーストラリアン・オープンでは自分たちの道を進むことになる。彼らはメルボルン・パークの準々決勝で、ライバルとしてコートで顔を合わせる可能性もある。

 メドベージェフはエース対決でマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)を6-4 6-2で下してロシアを優勝に導き、自身のマッチ連勝を「14」に伸ばした。第1試合を任されたルブレフはファビオ・フォニーニ(イタリア)に6-1 6-2で圧勝し、チームに勢いをもたらした。

 オーストラリアン・オープンに第4シードで臨むメドベージェフは、現在キャリアの絶頂期を迎えている。トップ10選手との直近10試合をすべて制しており、その中には昨年末のATPファイナルズでのトップ3を倒した3戦や、前日の準決勝でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に競り勝った試合も含まれている。

 この事実に対し、「自信がみなぎっている」と本人も胸を張っている。

 今年最初のグランドスラム大会が月曜日から始まるが、メドベージェフとルブレフは1回戦の前に1日だけ休みを取ることができる。ルブレフは2020年のスタートから5つのタイトルを獲得し、マッチ45勝をマークしている。

 グランドスラム大会の直前に大事な試合を連続で戦うことが準備段階として正しかったのかどうかは、これから数週間後にしか答えが出てこないとメドベージェフは語った。

「とにかく試合数をこなすことが助けになることもある。昨年は2大会連続で優勝とうまくいったからね。ただし、疲れが溜まることは事実だよ。4試合連続で…、特に昨日はタフな試合を戦ったからね」

 ロシアの2人はともに、ATPカップでの4試合で一度もシングルスを落とさずに頂点まで駆け上がった。昨年はノバク・ジョコビッチ(セルビア)がセルビアを優勝に導いたのに続き、ロシアが第2回大会の王者となった。

 昨年のATPカップは24ヵ国が出場し、オーストラリアの3都市(ブリスベン、パース、シドニー)で開催された。今年は新型コロナウイルス(COVID-19)のために2週間の隔離期間もあった影響で参加チームは12ヵ国に絞られ、すべての試合が同時に進行された他の5大会と同様にメルボルン・パークで行われた。

 ルブレフとメドベージェフはオーストラリアン・オープンのドローを先まで見ていなかったようだが、ロシアのキャプテンを務めたエフゲニー・ドンスコイ(ロシア)が記者会見で、準々決勝でルブレフとメドベージェフが対戦する可能性があることに言及したことで気付いたようだ。

「彼らは今信じられないようなハイレベルなテニスをしている。自分たちの限界を超え始めており、彼らの成長は本当に心からうれしい。オーストラリアン・オープンでも同じようにプレーしてくれることを願っている。もしこのレベルを維持できれば、2人は準々決勝で対戦することになるんだ」とドンスコイはコメントした。

 1回戦でバセック・ポスピショル(カナダ)との対戦が決まっている第4シードのメドベージェフは、「ルブレフとの対決が実現したら最高だね。ドローは変えられないからね。実現すれば本当に楽しみだよ」とお互いに勝ち進めば“ロシア対決”となる準々決勝について話した。

 それに対して1回戦でヤニック・ハンフマン(ドイツ)と対戦する第7シードのルブレフもまた、メドベージェフとの対戦を希望している。

「今はまだ、それについて語るのは早過ぎるよ。1試合1試合戦っていくしかないんだ。ダニールの1回戦の相手は強敵で、それは僕も同じことだ。2回戦で対戦する訳じゃないんだから、まずは勝ち進まないと話は始まらないよ」(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles