『ハードロックダウン』の影響は否めず、アザレンカも敗退 [オーストラリアン・オープン]

写真は試合中に医師の診察を受けにいくビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)(Getty Images)

今年最初のグランドスラム大会となる「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦2月8~21日/ハードコート)の女子シングルス1回戦で、14日間の『ハードロックダウン』を課されていた選手たち数人が敗れ去ることになった。そしてその多くが、練習に出ることも許されなかった厳格な隔離を敗戦理由に挙げた。

 オーストラリアン・オープン優勝歴2回で2020年USオープン準優勝者のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)は呼吸に問題を抱えている様子で、ジェシカ・ペグラ(アメリカ)に5-7 4-6で敗れた試合の第2セット途中で医師の診察を受けた。

 第12シードのアザレンカは試合後、健康の問題についてあれこれ話したがらなかった。しかしながらフライト中に新型コロナウイルス(COVID-19)にさらされた可能性があるとして練習を許されないハードロックダウンを課された72名の選手のひとりとなったあと、グランドスラム大会のために準備することがいかに難しかったかについて言及した。

「個人的に私にとって最大の影響は、新鮮な空気を吸えないことだった。それが本当に堪えたわ」とアザレンカは告白した。

 隔離中のアザレンカはフィジカル面での準備に関して、創造的にならなければいけなかった。「壁とクッションに向けてボールを打ったリしたけど…」と言ってから微笑を浮かべ、「あまりうまくいかなかったわ」と彼女は続けた。

 またパウラ・バドーサ(スペイン)は2時間半を要した接戦の末、予選勝者のリュドミラ・サムソノワ(ロシア)に7-6(4) 6-7(4) 5-7で敗れた。世界ランク70位のバドーサは自身が検疫期間中に受けた検査で陽性と判定され、3週間のハードロックダウンを課されていた。

「私の体の反応がとても鈍かった。回復するのが難しかったわ」と23歳のバドーサは試合を振り返った。

 バドーサは自分のツイッターやスペインメディアとのインタビューで検疫のルールを非難し、その中で「犯罪者のように扱われていると感じた」と語っていた。敗戦のあとの彼女はそのことについて少し反省している様子だったが、以前の批判からそれほど離れることはなかった。 

「“規則は規則”ということは分かっている。でも条件はグランドスラムやアスリートのためのものではなかった。それらすべてを潜り抜けるのは、精神的に大変だったわ」と彼女はコメントした。(APライター◎ジャスティン・バーグマン/構成◎テニスマガジン)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles