「ネットのこんなに上を通ったぞ!」イライラを乗り越えたキリオスがフルセットの末に2回戦突破 [オーストラリアン・オープン]

「このくらいネットの上を通ったぞ」と2回戦で抗議するキリオス

今年最初のグランドスラム大会となる「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦2月8~21日/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ノーシードのニック・キリオス(オーストラリア)が第29シードのユーゴ・アンベール(フランス)に5-7 6-4 3-6 7-6(2) 6-4で勝利した。

 しかし、第1セットでキリオスは自身のサービスでレットが続いたとき、チェアアンパイアのマリアナ・ベルジョビッチ(セルビア)に「明らかにおかしい。リプレーを見るんだ。こんなにボールがネットから離れていた。機械をリセットしろ」と不平を述べた。


キリオスの抗議に耳を傾けるチェアアンパイアのマリアナ・ベルジョビッチ

 第2セットでアンベールのサービスで同じことが起こると、同じジェスチャーを見せた。さらにサービング・フォア・ザ・セットの30ー30で、サービスエースだと思ったのがレットとコールされて再び抗議した。

「機械のスイッチを切るんだ。彼のサービスでも(誤作動)が起きたし、今自分のサービスでまた起きている。ゲームの妨げになる。わかるか? いやわかってないだろ」

 続くサービスもエースだと思ったら再びレットになり、「機械を切らないと、棄権するぞ」と怒りをぶちまけた。

 結局、キリオスはなんとか自分をコントロールしてフルセットの末に勝利をもぎ取った。

「もし負けていたらどうしようかと思ったよ。どうやってあの状況から立ち直れたのかわからない。自分が経験した中でもかなりクレイジーな部類の試合だった。でも、君らの前で今後も試合を続けられるように頑張るよ」と試合後に語った。

 キリオスは2月3日の前哨戦でのハリー・ボーシェ(オーストラリア)との試合でも、試合を中断して抗議する場面があった。

 そのときは第2セット5ー5の場面でタイムバイオレーションを取られ、チェアアンパイアをピーナッツ呼ばわりし、大会のスーパーバイザーが登場して事態を収拾させるほどの問題になった。

 2月12日(金)に行われる3回戦では第3シードのドミニク・ティーム(オーストリア)と対戦するキリオス。「彼は世界でもトップを争う選手。でも、そんなことは考えないさ」と強敵との対戦を見据えた。(テニスマガジン)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles