「次はクレーコートでグランドスラムを獲りたい」大坂がオーストラリアン・オープン優勝後に今シーズンを語る
「次はできればクレーコートでグランドスラムを獲りたい。理由は特になくて、直近だから。ハードコート以外のサーフェスでも心地よくプレーできるようにしないといけない。ジュニア時代は大会に出てこなかったから、芝生での経験は全然なくて慣れていない。昨年はクレーコートでのプレーが悪くなかったから、クレーのほうが自信はある。とにかく慣れなければいけない」
昨年はフェドカップを含めて5大会しか出場していないが、2度の決勝戦を棄権したことを除けば2020年2月のフェドカップでサラ・ソリベストルモ(スペイン)、ツアーでは1年前のオーストラリアン・オープンでのコリ・ガウフ(アメリカ)に対する3回戦以来負けていない。だが、敗れるときは必ずくるという。
「今年すべての試合に勝つ訳がない。もし全部勝ったら、誰かにメダルをもらいたいわ。テニス選手には必ずアップダウンがある。私はそのアップダウンがそれほど大きくならないことを願っている。今年の目標は安定していい成績を残すこと。いつもシーズン中盤の6月、7月辺りで落ち込むので、それがないようにしたい。ランキングは意識していない。いいプレーをすればランキングはついてくるはず」
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/14926/images/626c3f91ecec6696027a3c0d1c9b0a91661b6ed4.jpg?w=1200)
決勝翌日の2月21日、メルボルンの総督官邸でダフネ・アクハースト・メモリアルトロフィーを持って記念撮影をする大坂なおみ
ユーロスポーツの解説者マッツ・ビランデル(スウェーデン)が「なおみが健康でいればグランドスラム10回は獲れる」と言っていたが、先を見過ぎないようにしている。
「そう言われたことは誇りに思う。私は物事をセクションに分けて考えている。今はまず5個目のグランドスラムタイトルを目指している。それが達成できたら7、8や10を目指す。物事を大きな絵で見るのではなく、その瞬間、瞬間を一つずつ見ていきたい。プレッシャー、期待で自分を落としたくない。それに、対戦する相手が世界最高の選手ばかりだということも分かっている。またグランドスラムが獲れるときがくれば、獲れると思う。でも、今は自分がコントロールできることに集中している。つまり、ハードワークをして自分にチャンスがくるようにしている」
多くの子供が自分を目標にしていることを喜び、また自分に憧れてくれた子供と将来対戦することが最大の目標だという。
「一番大きな目標は、不思議かもしれないけど、今私のことを一番好きな選手だと言ってくれる女の子が成長して、対戦できる日までプレーすること。これが達成できれば最高だと思う。私が小さい頃に一番好きな選手を見ていたとき、そんな気持ちを抱いていたから。残念ながら、自分自身が憧れていたリー・ナ(中国)とはプレーできなかった。でも、スポーツはそういう思いが重なって前進していくものだと思う」
今後のWTAツアーはハードコートでの大会が続いたあと4月からクレーコートシーズンに入り、フレンチ・オープンは5月23日に開幕する予定となっている。 (テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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