21回目の出場だったビーナスはホームコートの優位性がない中で初日に敗退 [マイアミ・オープン]
居住する町のいわゆるホームトーナメントでビーナスが優勝してからすでに20年が過ぎ去り、21回目の出場を果たした2021年大会は初日で早くも終わりを告げた。
40歳のビーナスは自宅のあるフロリダ州パームビーチガーデンズから75分ほどのところで開催されている同大会で過去3度(1998年~99年、2001年)優勝しており、最後にタイトルを獲得した2001年は決勝でジェニファー・カプリアティ(アメリカ)を倒した。
この日は女子シングルス本戦1回戦が全部で12試合行われ、ほかにもバーボラ・クレイチコバ(チェコ)、ナディア・ポドロスカ(アルゼンチン)、マグダ・リネッテ(ポーランド)、シェルビー・ロジャーズ(アメリカ)、ラウラ・シグムンド(ドイツ)、カイア・カネピ(エストニア)、ソラナ・シルステア(ルーマニア)らが勝ち上がった。
大会初日の観客数は少なく、これからもそうなる予定だ。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの規制によりセッションごとに会場に入場できる観客数は750人までに制限されており、大きな対戦では5000人収容可能なグランドスタンドが使用される。
前回大会の優勝者で世界ナンバーワンのアシュリー・バーティ(オーストラリア)を含むシード選手は初戦をBYEで免除されており、2回戦からの登場となる。オーストラリアから45時間かけてマイアミに到着したバーティは、その追加的時間を時差に影響を受けた体内時計を調整するために使うことができる。
「ブリスベンからシドニー、シドニーからLA(ロサンゼルス)、LAからマイアミへの移動は通常であれば比較的容易な旅なのだけど、オーストラリアを出発するときにフライトがキャンセルとなり、LAに着いてからまたフライトがキャンセルされたの。かなり大変な道程だったわ」とバーティは明かした。
大会を欠場したのはセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のほか、長年男子テニス界に君臨してきた『ビッグ3』――ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)も含まれている。ジョコビッチはCOVID-19に関する規制の中でセルビアから渡米しない決断を下し、他の2人は体の問題を理由に挙げた。
彼らの欠場は大舞台でブレイクしようと長いことトライしていた20代の選手にとって、大きなチャンスとなるはずだ。
「嘘は言わないよ。…これはチャンスだ。トップ5に入っていなくてもいいテニスをプレーできる優秀な選手たちは大勢いるんだ。僕は彼らのことも脅威であると見なしているよ」と世界5位のステファノス・チチパス(ギリシャ)は語った。(APライター◎スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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