世界1位のバーティがマッチポイントを乗り越え、タイトル防衛に向けてまず1勝 [マイアミ・オープン]

写真はアシュリー・バーティ(オーストラリア)(Getty Images)

WTAツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(WTA1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月23日~4月4日/賞金総額326万190ドル/ハードコート)の本戦3日目は、トップハーフの女子シングルス2回戦が行われた。

 フライトがキャンセルされたせいで、アシュリー・バーティ(オーストラリア)は母国オーストラリアからフロリダにたどり着くのに45時間を要した。彼女のマイアミ・オープン滞在は、木曜日のあり得ないような逆転劇のおかげでそれより長くなることになった。

 第1シードのバーティは第3セットの大きな劣勢から巻き返し、マッチポイントを凌いだ末に予選から勝ち上がってきたクリスティーナ・クコバ(スロバキア)に6-3 4-6 7-5で競り勝った。

「このような試合をはとても大きな充実感をもたらしてくれるわ。何とか相手を凌ぐために、長時間に渡って頑張った訳だから。今日の試合は本当に厳しいもので、私はそのすべての瞬間を楽しんだわ」とバーティは振り返った。

 2019年にマイアミで優勝しているバーティは、第3セットで2-5とリードされていた。続くゲームで彼女はマッチポイントに直面したが、弱いサービスを叩き込んでリターンエースを決めてセーブした。

 最後のゲームでバーティは自分のサーブゲームながら0-40と劣勢に立たされたが、またもそこから巻き返した。バーティはサービスのウィナーで勝利を決め、精神的強さへの感謝を込めてこめかみを人差し指の先で叩いた。

「決して諦めないわ。例え何を感じていようとも関係ないの」と彼女は語った。

 1年以上ぶりにオーストラリアを離れてプレーしているバーティは、フォアハンドが不安定だったにもかかわらず勝利をおさめた。彼女はフォア側で40本のアンフォースとエラーを犯したが、それを15本のサービスエースで埋め合わせた。

 マイアミとオーストラリア間の時差と時差ボケが、この試合を難しいものにしたとバーティは認めた。

「それがどれほど体に堪えるものかを忘れていたわ。でも、そういうものだということを受け入れなければならないわね。今朝はそれが何とかうまくいったわ。母国でのオージーフットボールを見なきゃいけないから」と彼女は話した。

 ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したアナ・コニュ(クロアチア)はこの日、第18シードのマディソン・キーズ(アメリカ)を6-4 6-2で破る番狂わせに成功した。コニュは4度に渡る肘の手術で戦線離脱を余儀なくされたが、彼女はここ2日で2018年以来となるWTAツアー本戦での2勝をもぎ取った。

 第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)は序盤の劣勢と手首のケガを克服し、シェルビー・ロジャーズ(アメリカ)を3-6 7-5 6-3で振りきった。

「私のパフォーマンスはパーフェクトなものじゃなかったけれど、勝ちは勝ちよ」とスビトリーナはコメントした。

 この日逆転勝ちしなければならなかった上位シード勢はこのふたりだけではなく、第3シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)がカロリーヌ・ガルシア(フランス)を3-6 6-4 6-0で倒し、第7シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)は苦労の末に予選勝者のツベタナ・ピロンコバ(ブルガリア)との接戦を0-6 6-3 7-6(9)で制した。

 そのほかのシード勢は第9シードのペトラ・クビトバ(チェコ)、第11シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)、第14シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)らが3回戦に駒を進めたが、今月17歳になったばかりで第31シードのコリ・ガウフ(アメリカ)はアナスタシア・セバストワ(ラトビア)に6-1 2-6 3-6で敗れた。(APライター◎スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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