チチパスとルブレフが決勝に進出、ともにマスターズ初制覇を目指す [モンテカルロ・マスターズ]

写真はステファノス・チチパス(ギリシャ)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月14~21日/賞金総額246万585ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)がダニエル・エバンズ(イギリス)を6-2 6-1で退け、今季初優勝にあと1勝と迫った。

 3回戦で世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を倒したエバンズだったが、この日は同じようにチチパスを脅かすことができなかった。彼は2-3からのサービスゲームを落とし、それからチチパスが試合の主導権を握った。チチパスは試合を通して5度ブレークし、キャリア6勝目に王手をかけた。

「自分のパフォーマンスには満足している。一貫性のレベルを維持するのは非常に難しかったし、様々な瞬間にしっかりと対処できて本当によかったよ。フォアハンドをたくさん打つようにし、どのようにポイントを組み立てたいかを考える機会がたくさんあった」とチチパスは振り返った。

 チチパスは決勝で、キャスパー・ルード(ノルウェー)を6-3 7-5で破って勝ち上がった第6シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と対戦する。2人はともに、ATPマスターズ1000の大会での初タイトルを目指している。

 次が7度目の対戦となる両者はクレーコートでの1勝1敗を含め、過去の対戦成績は3勝3敗と星を分け合っている。チチパスは昨年のフレンチ・オープン準々決勝でルブレフを倒しており、日曜日の決勝に向けて十分に元気な状態を保っている。

「気分はいいし、気力も十分だ。僕の中にはまだまだたくさんの燃料とエネルギーが残っている。ここまでの試合をすべて2セットで終わらせてきたから、大きなプラスだよ。明日に向けて本当に集中しているんだ」とチチパスは語った。

 新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのためにフランスが初めてロックダウンに入る数週間前の昨年2月にマルセイユの室内ハードコート大会を制して以来、チチパスはタイトルから遠ざかっている。

 23歳のルブレフは金曜日に同大会で最多記録更新となる12回目の優勝を目指していた第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)を倒し、テニス界のライジングスターのひとりと呼ばれる理由をさらに証明して見せた。

 前日に2019年チャンピオンで第15シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)に勝った22歳のルードは、マスターズ大会で2度目の4強入りを決めていた。

 先にブレークして2-1とリードしたルードはそれから4ゲームを連取され、第8ゲームでようやくキープして何とかルブレフの勢いを食い止めた。次のゲームをキープして第1セットを先取したルブレフは第2セットの出だしでブレークして主導権を握り、ルードとの対戦成績を4勝0敗とした。

「彼はブレークからスタートしたから、僕はすぐに自分のプレーレベルを上げる必要があると感じたんだ。スピードを上げ、もっと強く打つようにしたよ。そうしなければ僕にチャンスはなかっただろうね。それで僕はうまくプレーできるようになり、彼のミスが増えていったんだ」とルブレフはコメントした。

 ロシア代表の一員として母国をATPカップで世界一に導いたあと、ルブレフはオーストラリアン・オープンで8強入りした。その後も彼は先月のロッテルダムを制し、ここ7ヵ月で4つ目のタイトルを獲得した。ロッテルダム以来、彼はこのモンテカルロを含めて4大会連続で準決勝に到達するという安定感を見せている。

 昨年の大会はパンデミックによりキャンセルされたが、今年は無観客での開催ながら男子ツアーのカレンダーに戻ってきた。(C)AP(テニスマガジン)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles