親友ティームの敗戦後、ズベレフが2セットダウンから逆転勝利「出だしにナーバスになった理由かもしれない」 [フレンチ・オープン]
クレーコートで数々の実績を残しているティームは、これ以前に一度もロラン・ギャロスで1回戦負けを喫したことはなかった。彼は2018年と19年に決勝まで勝ち進み、ラファエル・ナダル(スペイン)に敗れはしたが準優勝を飾っていた。
今月のジュネーブでロジャー・フェデラー(スイス)を倒したアンドゥハルはクレー巧者として知られてはいるが、これまで一度も2セットダウンから巻き返して逆転勝ちしたことはなかった。
ティームが敗退した今、男子シングルスのボトムハーフ(ドローの下半分)には過去にグランドスラム大会を制した経験を持つ選手はひとりもいなくなった。反対にトップハーフ(ドローの上半分)には合わせて「58」のタイトルを保持するノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ナダル、フェデラーの『ビッグ3』に加え、2014年USオープン覇者のマリン・チリッチ(クロアチア)の4人がいる。
このようなドローの偏りによって有利となる可能性がある選手のひとりとして、昨年9月にUSオープン決勝でティームに惜敗した第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が挙げられる。しかし日曜日のズベレフは世界ランク152位で予選勝者のオスカー・オッテ(ドイツ)に2セットダウンと追い込まれてから挽回して3-6 3-6 6-2 6-2 6-0で何とか初戦をクリアしなければならず、チャンスを掴む準備が整っていないように見えた。
仲のよい友人であるティームが驚くべき敗戦を喫したことを知ったあと、ズベレフは日曜日のコートに立ったと認めた。
「大会中は自分自身に集中し、他の選手の結果にあまり注意を払わないようにしているよ。でもドローは知っているし、誰がどこにいるかは分かっているからね。特にここではドミニクが最高のクレーコートプレーヤーのひとりであり、もっとも厳しい対戦相手のひとりだと思っていた。そしてその彼が負けてしまったんだ」とズベレフはコメントした。
「これにはちょっぴり影響を受けるよ。もしかするとそれが、僕が出だしにややナーバスになっていた理由の一部かもしれないね」
ズベレフは次のラウンドで、カルロス・タベルネル(スペイン)との予選勝者同士の1回戦を7-6(4) 1-6 6-0 6-2で制して勝ち上がったロマン・サフィウリン(ロシア)と対戦する。(APライター◎ジョン・レスター&アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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