「ラファとロジャーのライバル関係が自分を強くしてくれた」準々決勝でベレッティー二を退けたジョコビッチ [フレンチ・オープン]

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)

今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月30日~6月13日/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第9シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)を6-3 6-2 6-7(5) 7-5で振りきり、第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)に対する準決勝に駒を進めた。

 試合の大きなポイントとなったのが、第3セットのタイブレークをベレッティーニが制し、第4セットをジョコビッチが3-2でリードしたところでの約20分間の中断だった。午後11時以降に外出禁止となっているパリの規定のため、11時に差し掛かかって観客を退場させなければならなかった。 

 この中断で選手はそれぞれ一人で部屋にこもっていたとジョコビッチは説明した。

「中断中、コーチに会うことはできず、一人で部屋にいた。マッテオも自分の部屋、僕も自分の部屋に一人でいた。15~20分の中断。僕はウェアを着替えて、心を落ち着かせてリセットして、静かに自分がこれから何をしなければいけないのかを整理した。コートの雰囲気は全然違うものになるだろうと考えた。3分間のウォーミングアップで試合に戻るのはどちらにとっても難しかった」

 中断する可能性については、試合直前に知らされていたという。

「自分にとって中断は気にならなかった。少し休憩してリフレッシュする必要があったから。観客が途中でいなくなるのは残念なことだが、僕らは試合前から分かっていた。試合が11時頃までかかれば、スタジアムを空にしなければならないとアンパイアに知らされていた」

  観客が入っている間の雰囲気を楽しんでいた。

「正直に言うと、スタジアムの雰囲気がデビスカップに近いものだった。多くのファンが試合に関わり、一つひとつのポイントで歓声を上げたり、叫んだりしていた。物凄い雰囲気だった。ナイトセッションでその雰囲気を味わえたのは凄くうれしい」


午後11時に近づき、スタジアムをあとにする観客(Getty Images)

  中断しないように試合を1時間早く予定すればよかったのではと記者が問いかける。

「大会のスケジュールに関しては僕に聞かれても困る。第3セット5-4で僕のサービスゲームで終わる可能性もあった。そこもそうだし、そのあとのタイブレークでも観衆は彼に大きな力を与えていた。彼はパワフルだった。第3、第4セットは彼のサービスを止められなかった。強く効果的だった」

 中断が明けて本来のプレーを取り戻せた。

「僕は中断明けで、よりよいプレーができると感じていた。彼にプレッシャーをかけ続けた。自分のサービスもよかった。マッテオのようなレベルの高い選手との対戦では、欠かせない要素だった」

 ベレッティーニのようなタイプは予想がしにくく、対戦が難しいという。

「彼は才能が豊かで、コート後方でのストロークもいいし、フォアハンドがいいし、ドロップショットもある。調子がいいときは何をしてくるか分からないし、対戦するのは難しい」


苦しい試合でテンションも高く、試合後は感情を爆発させた(Getty Images)

 この準々決勝に集中していたため、ナダルとの試合についてはまだ考えていない。

「まだラファとの試合に切り替えられていない。この準々決勝に物凄く集中していた。難しい相手とのチャレンジで、この試合には多くのものがあった。落ち込むときもあったし、観客が試合を盛り上げてくれて、中断もあった。強度の高い試合で高いテンションでずっと戦っていた。第3セットでは試合を終わらせるチャンスを逃してしまった。彼に試合を読むチャンスを与えないようにしなければならなかった。彼のサービスがビッグサーブで簡単にキープされてしまうから、僕のサービスゲームではいつもプレッシャーにさらされていた。勝った瞬間の自分のリアクションは、この苦しい戦いを勝ち抜けた試合全体のテンションの高さによるものだった」

 クレーコートで好調でナダルと対戦する準備は整っている。

「ベオグラード、ローマ、こことクレーコートでのこの3~4週間の自分のテニスの質とレベルにはよいフィーリングがあり、自信がある。勝つと信じているからこそ、今ここにいる。ラファとの試合は素晴らしい勝負にしたい」

 2005年以降、ロラン・ギャロスでナダルを倒した選手は2人しかいない。

「彼をロラン・ギャロスで倒したのは自分だけではない。ロビン・ソダーリング(スウェーデン)も2009年に倒したことがある。それだけだ。確かにここで彼を倒した選手は多くない。この試合は多くの注目を集めるだろう。このコートでは何度か名勝負を経験している。昨年の決勝では完璧に打ちのめされた。今年はまた違った展開になるだろう。金曜日の対戦では、高いレベルを発揮したい。昨年の決勝の最初の2セットのように」

 ナダルとクレーで戦うことは特別なものだという。

「この対戦は他の選手との試合とは比べられない。クレーでナダルと対戦できるのは、これ以上ないチャレンジだ。彼は多くの成功を収め、しかもグランドスラムの準決勝での対戦だ。彼との対戦はいつでもテンションが高くなり、期待もいつも以上に大きく膨らむ」

 ナダルとロジャー・フェデラー(スイス)から多くを学んで成長することができた。

「僕らのライバル関係はテニスの歴史的なもの。何度も対戦できて本当に光栄だ。彼とロジャーのライバル関係が自分を強くしてくれた。プロとしてプレーし始めたころ、彼らのレベルに到達するために自分に何が必要なのかを、彼らを見て学ぶことができた。ラファとのライバル関係は自分にとってキャリアで最高のもの。どの都市のコート、どのサーフェスでも彼との対戦は他の選手とは異なる特別なものだ」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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