20歳のブルックスビーが2回戦へ、アンダーソンにニューポート決勝の雪辱 [シティ・オープン]

写真はジェンソン・ブルックスビー(アメリカ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「シティ・オープン」(ATP500/アメリカ・ワシントンDC/8月2~8日/賞金総額204万6340ドル/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦したジェンソン・ブルックスビー(アメリカ)がケビン・アンダーソン(南アフリカ)を7-6(4) 6-3で倒して前回の雪辱に成功した。

 第1セットのタイブレークでビッグサーバーのアンダーソンに対して劣勢に立たされたブルックスビーは、理想的とは言い難い立場に置かれていた。しかし2週間ほど前にグラスコートで行われたニューポートの決勝でアンダーソンに敗れていたブルックスビーは流れを覆し、そのセットの最後の6ポイントを連取して最終的に勝利を掴んだ。

「彼と最近プレーした経験は間違いなく、今回は僕の助けとなったよ。僕のコーチはその経験を踏まえ、前回よりもいい戦略を与えてくれたからね。例えばリターンに関する戦法はかなりうまくいったよ」と2020年シーズンを300位以下で終えながら今大会を130位で迎えている20歳のブルックスビーはコメントした。

 タイブレークで1-4とリードされたときのことについてブルックスビーは、「僕はただ、自分に苛立っていたよ。連続で何回も間違った判断を下したからね」と振り返った。

「あのタイブレークで挽回は可能だと分かっていた。そして僕はただ、そのまま第2セットに突き進んでいったんだ。そのことについては満足しているよ」

 第1セットでのブルックスビーは5-6からのサービスゲームでセットポイントを握られたが、アンダーソンがバックハンドをネットにかけたおかげで危機を凌いでいた。それからアンダーソンはこの日奪った11本のサービスエースのうちのひとつを決めてタイブレークでリードを奪ったが、そのあとはそのセットでもうポイントを取ることができなかった。

 ドロップショットを使って数ポイントを稼いだブルックスビーは、アンダーソンのミスにも助けられて第1セットをものにした。セットポイントでは14本のラリーが続いたが、アンダーソンがバックハンドのダウン・ザ・ラインをサイドに外した。

 アンダーソンは世界ランク5位にまで上がったことのある選手で、2017年USオープンでは決勝でラファエル・ナダル(スペイン)に敗れはしたが準優勝を飾っていた。また2018年ウインブルドン決勝ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗れたが、現在は75位にまでランキングを落としている。

 ブルックスビーは2度のピンチを凌いで自分のサービスゲームをすべてキープし、最後から2ゲーム目でこの試合唯一のブレークを果たした。彼は火曜日に行われるセンターコートのナイトマッチで、第16シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)に対する2回戦をプレーする。

 より遅い時間帯の試合では、2014年USオープン準優勝者で2015年大会のチャンピオンでもある錦織圭(日清食品)がサム・クエリー(アメリカ)を6-4 6-3で退けた。母国で開催された東京オリンピックでベスト8だった錦織はクエリーのサービスゲームを3度ブレークし、直面した5つのブレークポイントをすべてセーブした。

 そのほかの試合ではバセック・ポスピショル(カナダ)、マルコス・ギロン(アメリカ)、イリヤ・イバシカ(ベラルーシ)、リカルダス・ベランキス(リトアニア)、アンドレアス・セッピ(イタリア)、ダニエル エライ・ガラン(コロンビア)、ワイルドカードで出場したジャック・ソック(アメリカ)が2回戦に駒を進めた。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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