“ゴシップ・ガール”21歳ケニンが初のグランドスラム決勝でまばゆい光を見る [オーストラリアン・オープン]

 彼女はここまでで最大の勝利が、この急上昇に彼女を押しやるきっかけになったと思っている。それは、昨年5月のフレンチ・オープン3回戦におけるセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に対する勝利だった。

「観客たちはセレナを応援していた。彼女は私のアイドルでもある。あの試合に勝ったことは、本当に感動的だった。あのあと、自分が飛躍したと感じたの」とケニンは振り返った。「ええ、すべてが私にとって然るべきところにはまり始めたのよ」。

 ケニンは父のアレクサンダーにテニスの手ほどきを受けた。彼はソフィアが生まれたあと、家族を連れてロシアからフロリダに移住した。

 初のグランドスラム大会決勝を戦う娘の姿を観るのはどんな感じがすると思うかと尋ねられ、彼はこう答えた。

「そんな経験をしたことは一度もないから、分からないよ。どんなふうか見てみよう」

 ムグルッサはすでにそこに行き、トロフィーを勝ち獲ったことがある。彼女は4度目のグランドスラム決勝に向かおうとしており、その段階でウイリアムズ姉妹の双方を破った唯一の女性でもあった。彼女は2016年フレンチ・オープン決勝でセレナを、2017年ウインブルドン決勝ではビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)を破っていたのだ。

「だからと言って、何の保証にもならないわ」とムグルッサは釘を刺した。彼女はここ数年の揮わなかった成績のせいでトップ30から落ち、そのため今回は6年ぶりにノーシードでグランドスラム大会に臨むことになっていた。

「最後には、ラケットがものを言うの。グランドスラムでいくつタイトルを獲ったことがあろうと関係ない」とムグルッサは気を引き締めた。彼女は準決勝で、やはりグランドスラム大会で2勝を挙げている第4シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)を7-6(8) 7-5で倒していた。

「テニスの試合なのよ。たとえ15回の優勝歴があろうと、コートに出て行って自分を倒そうとする誰かに立ち向かわなければならないの」

(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はソフィア・ケニン(アメリカ)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 30: Sofia Kenin of the United States celebrates after winning her Women's Singles Semifinal match against Ashleigh Barty of Australia on day eleven of the 2020 Australian Open at Melbourne Park on January 30, 2020 in Melbourne, Australia. (Photo by Quinn Rooney/Getty Images)

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