大坂なおみが不戦勝で3回戦へ、ムグルッサとハレプも2回戦を突破 [USオープン]

写真はシモナ・ハレプ(ルーマニア)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月30日~9月13日/ハードコート)の女子シングルス2回戦で対戦相手が体調不良で棄権したため、ディフェンディング・チャンピオンの大坂なおみ(日清食品)は不戦勝で勝ち上がった。ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)とシモナ・ハレプ(ルーマニア)のふたりの元グランドスラム大会優勝者はUSオープンで成功に見放されていた長い一時期に終止符を打ち、ともに3回戦に駒を進めた。

 彼らはこの雨降りだった午後、早めに勝利を掴みとった数少ない選手たちの一角だった。この日は雨のせいで試合開始が遅れ、グラウンドコートでは短い中断もあった。

 第3シードの大坂はアーサー・アッシュ・スタジアムの第1試合で予選勝者のオルガ・ダニロビッチ(セルビア)と対戦することになっていたが、ダニロビッチが試合開始前に棄権したため全米テニス協会(USTA)は急遽ハレプとクリスティーナ・クコバ(スロバキア)の試合をその場所に移した。

 第12シードのハレプはラッキールーザーで本戦入りしたクコバに6-3 6-1で勝ち、準々決勝に進出した2016年以来となる3回戦進出を決めた。彼女は2017年と18年のUSオープンで初戦敗退、19年は2回戦敗退に終わっていた。しかし彼女はふくらはぎのケガでフレンチ・オープンとウインブルドンを欠場したあと、力強い復帰を果たした。

「もうすでに、私が健康だったときよりもいい成績を挙げられたわ。3回戦に進出できるというのはいいものね」とハレプはジョークを言った。

 第9シードのムグルッサはアンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)を6-4 6-2で下し、2017年以来となる2回戦突破に成功した。彼女は次のラウンドで、USオープンで3度準優勝した実績を持つ第18シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)と対戦する。アザレンカはこの日、ジャスミン・パオリーニ(イタリア)を6-3 7-6(1)で退けた。

「非常に難しい試合になると思うわ。彼女はいつもここで素晴らしいプレーをしているから」とムグルッサはコメントした。

「それが最高なのよ。ただコートに出て行って、トップレベルの選手たちとプレーするということが」

 ともにフレンチ・オープンとウインブルドンで優勝しているハレプとムグルッサはニューヨークで強い雨が予想されていたこの日、時間通りにプレーを始めた数少ない選手だった。ファンがデイセッションの試合を観るために入場し始めたときに雨は止んでいたとはいえ、ビリー ジーン・キング・ナショナルテニスセンターの敷地は水たまりでいっぱいになっていた。

 プレーを始められるように乾かしている間、グラウンドコートは空だった。やがて作業が終わると、第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)が予選勝者のレベッカ・マサロバ(スペイン)を6-2 7-5で下し、第20シードのオンス・ジャバー(チュニジア)はマリア カミラ・オソリオ セラーノ(コロンビア)を僅か53分のうちに6-0 6-1で圧倒した。

 外のコートに組まれていた他のほとんどのプレーヤーはふたたび雨が降り始めたためファンが屋根の下に急ぐ中、またもの中断で待たなければならなくなった。

 大坂はこの日、グランドスラム大会で17試合連続の勝利を目指して戦うはずだった。メンタルヘルスの問題のためウインブルドンを欠場したあと、彼女は月曜日の夜にマリー・ブーズコバ(チェコ)に対する6-4 6-1の勝利でグランドスラム大会に帰還していた。

 USオープンで2度優勝した実績を持つ大坂は、2020年オーストラリアン・オープンでコリ・ガウフ(アメリカ)に敗れたのを最後にグランドスラム大会では負けていない。

 ダニロビッチは自身のインスタグラムを通し、新型コロナウイルス(COVID-19)とは関係のないウイルス性の疾患にかかっていたのだと明かした。

 第21シードのガウフはアーサー・アッシュ・スタジアムの照明の下で行われた注目の一戦で2017年USオープン優勝者のスローン・スティーブンス(アメリカ)との対戦に臨んだが、4-6 2-6で敗れた。(APライター◎ブライアン・マホニー/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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