ラドゥカヌが歴史的USオープン優勝で世界ランク150位から23位にジャンプアップ
予選から勝ち上がってチャンピオンとなったエマ・ラドゥカヌ(イギリス)のUSオープンでの進撃は、WTAランキングでの127段分の価値があった。大会前に世界ランク150位だった彼女は月曜日、キャリア最高の23位に浮上したのだ。
今シーズンを345位で始めた18歳のラドゥカヌは7月にウインブルドンで4回戦に進出したことで179位に上昇し、フラッシングメドウには150位の選手としてやって来た。それから彼女はここでの10勝――予選3試合+本戦7試合――を通してプレーした20セットのすべてを取り、2004年に17歳でウインブルドン優勝を果たしたマリア・シャラポワ(ロシア)以降で最年少のグランドスラム大会優勝者となった。
ラドゥカヌはまた、グランドスラム大会でタイトルを獲得した史上初の予選勝者でもある。
彼女が決勝で6-4 6-3で倒した相手である19歳のレイラ・フェルナンデス(カナダ)もまた、73位から28位へと大きな飛躍を遂げた。アシュリー・バーティ(オーストラリア)とアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)は世界1位と2位に留まったが、2018年と20年にUSオープンを制した大坂なおみ(日清食品)はフェルナンデスに3回戦で敗れたあと3位から5位に下がった。
その代わりにカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が3位、エリナ・スビトリーナ(ウクライナ)は4位とニューヨークで準々決勝に至ったことでそれぞれがひとつずつ階段を上がった。
男子では世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が変わらず2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)の遥か前にいる。メドベージェフが日曜日のUSオープン決勝でジョコビッチを6-4 6-4 6-4で倒したあともランキングは変わらなかったが、この試合結果は1969年のロッド・レーバー(オーストラリア)以来となる『年間グランドスラム(同じ年に四大大会全制覇)』達成というジョコビッチの夢を打ち砕いた。
シーズン末までにジョコビッチを追い抜くためにスケジュールを調整するかと尋ねられた25歳のメドベージェフは、「正直なところ、それは不可能だと思う」と答えた。
「ランキング1位は僕が今シーズンに目指している大きな目標ではないんだ。いつか達成できればうれしいけどね」
USオープンで初のグランドスラム準々決勝進出を決めたふたりの男子選手は、ランキングで大きく飛躍した。ロイド・ハリス(南アフリカ)が15段上がって31位となり、18歳のカルロス・アルカラス(スペイン)は17人を抜き去って38位に浮上した。
またふたりのアメリカ人プレーヤーが、月曜日に初めてトップ20入りを決めた。17歳のコリ・ガウフ(アメリカ)がWTAランキングで19位に浮上し、24歳のライリー・オペルカ(アメリカ)はATPランキングで19位に食い込んだ。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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