ATPファイナルズ出場を目指すノリーが初戦に快勝「年の終わりに余分なプレッシャーがかかるというのは素晴らしいこと」 [パリ・マスターズ]

写真はキャメロン・ノリー(イギリス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/11月1~7日/賞金総額308万4450ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス1回戦で第10シードのキャメロン・ノリー(イギリス)がフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)を6-2 6-1で退け、ATPファイナルズ出場権の残り2席を巡るレースに留まった。

 堅実なプレーを見せたノリーは第1セット2-2から第2セット5-0まで9ゲームを連取し、自分が直面した唯一のブレークポイントを凌いで快勝した。一方のデルボニスは不振に陥っており、9大会連続で初戦敗退となった。

「非常にフィジカルな試合だった。僕は多くの難しい状況から抜け出し、当たっているときには自分のサービスゲームをかなり迅速に取ることができた」とノリーは振り返った。

 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ダニール・メドベージェフ(ロシア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)、マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)の6人がすでに男子トップ8によるATPファイナルズへの出場権を獲得している。ノリーはキャスパー・ルード(ノルウェー)、ヤニク・シナー(イタリア)、ホベルト・フルカチュ(ポーランド)、フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と残る2席を巡って争っている。

 10月にインディアンウェルズでビッグタイトルを獲得してATPファイナルズ初出場を目指しているノリーは、「年の終わりにもうひとつの特別な大会に出場するという余分なプレッシャーがかかるというのは素晴らしいことだね」とコメントした。

 この日はノリー以外にもシード勢2人が1回戦に臨み、第13シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)がブノワ・ペール(フランス)を6-3 6-4で下して勝ち上がったが、第13シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)はセバスチャン・コルダ(アメリカ)に2-6 7-6(9) 6-7(5)で競り負けた。

 コルダはファーストサーブを72%の高確率で入れ、11本のサービスエースを決めた。2週間前にモスクワで優勝していたカラツェフは第2セットでふたつのマッチポイントを凌いでセットオールに持ち込んだが、コルダが最終セットで4度目のマッチポイントをものにして接戦に終止符を打った。

 マートン・フチョビッチ(ハンガリー)はファビオ・フォニーニ(イタリア)との接戦を6-1 6-7(6) 7-6(5)で制し、次のラウンドで第1シードのジョコビッチと対戦することになった。上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、2回戦からの登場となる。フォニーニは第2セットのタイブレークでマッチポイントを凌いだが、第3セット5-4からのサービスゲームをキープすることができなかった。

 そのほかの試合ではドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)、アレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)、イリヤ・イバシカ(ベラルーシ)、ラッキールーザーで本戦入りしたドミニク・コプファー(ドイツ)とロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)、予選勝者のユーゴ・ガストン(フランス)が2回戦に駒を進めた。

 同胞のフィリップ・クライノビッチ(セルビア)とペアを組んでダブルスにワイルドカード(主催者推薦枠)でエントリーしたジョコビッチは、1回戦でアレックス・デミノー/ルーク・サビル(ともにオーストラリア)を4-6 6-4 [10-7]で倒した。ジョコビッチはサービスの出来に苦しみ、自分のサービスゲームのすべてでダブルフォールトを犯した。

 決勝で敗れた9月のUSオープン以来のツアー復帰を果たしたジョコビッチは、フィットネスを強化してセルビア代表チームと臨むデビスカップ・ファイナルズの準備をするためダブルスもプレーすることを決めた。グランドスラム大会を20回制したジョコビッチは、今大会の結果次第で年末世界ナンバーワンを決める可能性がある。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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