バドーサとのスペイン人対決を制したムグルッサが初の決勝進出「自分が優勝候補だとは思っていない」 [WTAファイナルズ]

写真は決勝進出を決めた直後のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)(Getty Images)


 女子トップ8によるエリート大会「アクロンWTAファイナルズ・グアダラハラ」(WTAファイナルズ/メキシコ・ハリスコ州グアダラハラ/11月10~17日/賞金総額500万ドル/ハードコート)の大会7日目のシングルスは決勝トーナメントの準決勝が行われ、テオティワカン・グループから勝ち上がったガルビネ・ムグルッサ(スペイン)とアネット・コンタベイト(エストニア)がチャンピオンの座をかけて対決することになった。

 デイセッションで第6シードのムグルッサが第7シードのパウラ・バドーサ(スペイン)との同胞対決を6-3 6-3で制し、ナイトセッションでは第8シードのコンタベイトが第4シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)を6-1 3-6 6-3で退けた。

 2015年には準決勝で敗れていたムグルッサは、アランチャ・サンチェス ビカリオ(スペイン)が決勝でシュテフィ・グラフ(ドイツ)に敗れた1993年以降で同大会のシングルス決勝に進出した初のスペイン人プレーヤーとなった。

「自分のパーフォーマンスに凄く満足しているわ。ここグアダラハラでプレーした中で最高の試合だったんじゃないかしら」とムグルッサはコメントした。

「(バドーサと)対戦したのは初めてだった。私はパウラを誇りに思っているわ。彼女はもっと低いランキングで今年をスタートしたけど、トップ10まで駆け上がったのよ」

 グランドスラム大会で2度優勝した実績を持つ28歳のムグルッサは、メキシコで13勝2敗の戦績を謳歌している。彼女はモンテレイの大会で、2018年と19年に2連覇していた。

 今大会の初戦で第3シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)に敗れたムグルッサは、第2シードのバーボラ・クレイチコバ(チェコ)とコンタベイトを連破して決勝トーナメントに進出したあとバドーサにも勝って立ち直った。

「私は自分が優勝候補だとは思っていないわ。理論上はそうかもしれないしテレビではそう言っているかもしれないけど、私自身はそうは感じていないの」とムグルッサは語った。

「私は最初に負けて、決勝トーナメントに進めないかもしれないと思っていたのよ。だから自分が優勝候補と言うのは難しいわ」

 元世界ランク1位のムグルッサは立ち上がりの第3ゲームでバドーサのサービスゲームを破り、35分で第1セットを先取した。第2セットでも第2ゲームでブレークしたムグルッサは何度かあったピンチを凌いで次のゲームをキープすると、あとはもう決して振り向かなかった。

 こうしてバドーザは、初めてトップ10入りを果たしたブレイクのシーズンを終えた。

 大会の序盤にムグルッサのことを自分のテニスにおけるインスピレーションの源だと話していたバドーサは、「今日は厳しい日だったわ。私は自分自身を感じることができず、彼女はいいプレーをしていた。彼女を称えるべきね」と振り返った。

「今日は何が起きたのかはわからない。彼女と張り合うことができなくて悲しいわ」

 WTAファイナルズはWTAツアー最終戦で、今季の成績上位8名(ダブルスは8組)のみで争われる。4人ずつのグループに分かれたラウンドロビン(総当たり戦)を行い、上位2名(ダブルスは2組)ずつが決勝トーナメントに進出する形式で行われる。大会は今年だけグアダラハラで行われ、2022年からは本来の中国・深圳に戻る予定になっている。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、開催中止となっていた。(APライター◎カルロス・ロドリゲス/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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