「僕は繊細だが、ジョコビッチはマシンのようだ」ナダルが自身とジョコビッチの比較論を語る
今年35歳となり、長引く足の怪我に苦しめられてきたラファエル・ナダル(スペイン)が今後の復帰プランを明らかにした。
今年は6月11日にフレンチ・オープン準決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗れたあと、ナダルはケガのためにウインブルドンと東京オリンピックを欠場して3週間ほど練習さえもできず、ツアーを2ヵ月間欠場した。
8月にシティ・オープン(ワシントンDC)で復帰も、3回戦でロイド・ハリス(南アフリカ)に敗れたのが今シーズン最後に出場した公式戦だった。
「まだ不確定なことも多いが、来年のスタートには復帰したい。どんなプロセスを踏めばいいのかはわかっている。何度も経験してきたからね。歳を重ねれば、早い復帰が難しくなるものだ。自分の状態への不安があるからこそ、リハビリやトレーニングに打ち込める。不安があるから、もっとよくなるはず、もっとよくなるはずと思って練習するものだ。正しい自信があれば、きちんと復帰できるだろう」
12月にアラブ首長国連邦のアブダビで開催されるエキシビションマッチに出場してからオーストラリアン・オープンに向けて準備に入る。1月1日から開催のATPカップは欠場するという。
「最初の目標はアブダビだ。もちろんオーストラリアン・オープンでもプレーしたいし、その直前のどの大会かは決めていないけど、出場したいと思っている。つまり、僕のスケジュールは12月(16~18日)にUAEのアブダビで開催されるエキシビションマッチに出場、それから1大会出てからオーストラリアン・オープンだ。それが現時点での目標で自分を奮い立たせてくれるモティベーションだ。できるかぎり高いレベルで戻ってきたい。すでに1日1時間半くらいの練習をしている。これはポジティブなことだ。一歩ずつ前進していくしかない。ここまでの過程には、最高の日も最悪の日もあった。今はポジティブな日が多くなっている。手術の後は練習できなかったが、今はコートに戻ってきている」
現在の男子テニス界の勢力図について、自身の意見を語った。
「ダニール・メドベージェフ(ロシア)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)はネクストジェン(次世代)のカテゴリーをとっくに通り過ぎている。彼らは現世代さ。現在のテニス界を背負っている。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は現在、グランドスラム最多優勝回数を更新する最有力候補と言えるだろう。ロジャー・フェデラー(スイス)は彼の現在のポジションにいるし、僕は僕のポジションにいる。でも、一番状態がいいのはジョコビッチだ」
自分と年齢が1つ下のジョコビッチの比較について述べた。
「僕は繊細なほうかもしれない。でも誰でもそういう部分はあると思う。ジョコビッチはどちらかというとマシンのようだ。メンタリティーという意味ではね。彼にも間違いなく、不安はあるはずだ。だが、僕とは異なる性格だ。それぞれが自分のやり方を見つければいいんだ。成功するための道のりはひとつじゃない。何通りもの道がある」(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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