「時計の針は止まらないが、それを受け入れてやっていく」2回戦勝利のナダル [オーストラリアン・オープン]

2回戦でヤニック・ハンフマン(ドイツ)にストレート勝利のラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第6シードのラファエル・ナダル(スペイン)がヤニック・ハンフマン(ドイツ)に6-2 6-3 6-4で勝利した。

「1回戦とまったく違う相手だった。今日の試合のほうが難しかった。彼は凄くアグレッシブでビッグショットを狙い、素晴らしいテニスをしたと思う。まったく簡単ではなかった。第1セットは6-2だったが、一番難しかったと言える」

足を痛めてからプレースタイルを少し変えた?

「ケガによる長期欠場から復帰するとき、変化を加えるのは特に難しい。もう少しアグレッシブにプレーしたいが、何よりもケガをしないことが重要だ。ケガなくプレーを続けられれば、練習で変えたい部分に取り組める。そして試合で試せるようになる。そうじゃなければ変化するのは難しい。僕は長い欠場からまだ5試合しかプレーしていない。何かを変えようと思うにはまだ時間が足りない。これから数ヵ月もプレーを続けられればプレーがよくなるだろうし、いくつか改善できることもある」

5試合を終えて一番満足している点、改善したい点は?

「それより勝利がうれしい。それが前に進む力になる。金曜日にはカレン・ハチャノフ(ロシア)という素晴らしい相手と戦える。それが一番大事。大会前にも言ったけど、完璧とは言えない状態だが、毎日コートに立つことでよりよいプレーができるはず。ここまでは悪くない。改善すべきことは改善したい。とにかく勝ち進みたい。2回戦で勝ったことで、また練習して3回戦を戦える。2試合を終えて、もう一歩前に進むべきところだ。とにかくチャレンジしたい。ここまで経験したことを考えると、3回戦を戦えることはとてもエキサイティングだ。プレッシャーもほとんど感じていない。あるとすれば、ケガをせずに戦い続けられるかどうかという点。これまでのキャリアでそうしてきたように、自分のベストを尽くす。1日1日よりよくなるためにやっていきたい」

ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)がWTAツアーでワクチン接種の義務化に賛成していた。君もATPツアーの選手会としてATPでも賛成する?

「どういう意味だ? ATPツアーでもワクチンを義務化するということ?」

はい。

「僕はそのようには主張しない。既に何度も話してきた。この2年間バブル生活、とてもきつい状況を耐えてきた。皆がワクチンを摂取すればツアーでの生活もよくなり、何よりツアーの外での普段の生活がよくなる。世界で誰もが健康に過ごし、命が救われるために必要なことには賛成する」

このまま勝ち進めば準々決勝でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)。その試合に自分がどれほどいい状態で臨めるかを考えたりする? 

「まだ僕には3回戦がある。そこに辿り着くまでまだタフな試合が続いていく。だからまだ考えていない。やるべきことが他にある。ハチャノフとの試合がまず大きなチャレンジだ。今の自分の状態を考えると、本当に大きなチャレンジになる。先までは考えたりしない。自分が毎日すべきことに集中している。それだけだ」

35歳となった今、10年前になかったものは?

「ポジティブなことは、自分が夢見たよりも遥かに多くのことを成し遂げたこと。20年近くツアーで素晴らしい時間を過ごしてきた。でも、それ以外のことでポジティブなことはない。終わりに近づいているのだからね。歳を取ると、時計の針は止まらない。それが人生だ。受け入れるしかない。それでも僕は問題なくやっている」

ペン・シューアイ(中国)について、今も心配しているの?

「ここで聞いた限り、彼女はOKだという。元気だと聞いている。それがもっとも重要なこと。彼女が元気でいつでもツアーへ自由に戻れること、彼女がしたいことを自由にできることを願っている。それだけが望みだ。元気であることを願っている」

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写真◎Getty Images

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