トップシードのチチパスが準々決勝で世界163位サフィウリンに敗れる番狂わせ [ATPマルセイユ]

写真は2021年エルステ・バンク・オープンでのステファノス・チチパス(ギリシャ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「オープン13プロバンス」(ATP250/フランス・マルセイユ/2月14~20日/賞金総額62万2610ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準々決勝で、第1シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)が世界ランク163位で予選から勝ち上がってきたロマン・サフィウリン(ロシア)に4-6 4-6で敗れる番狂わせが起きた。

 今年初頭まで一般的なテニスファンにはあまり名前を知られていなかったサフィウリンはかつてダニール・メドベージェフ(ロシア)やアンドレイ・ルブレフ(ロシア)らをも恐れさせる世界トップクラスのジュニア選手で、2015年オーストラリアン・オープンでジュニアの部を制した実績を持っている。プロ転向後はケガもあって伸び悩み、2021年に初めてグランドスラム大会本戦を経験と他の元トップジュニアたちに遅れを取ったが、今頭のATPカップでいい働きを見せたことで『ロシアの第二の秘密兵器』として話題を呼んだ。

 150位以内に入ったのすら今年が初というサフィウリンだが、今大会では本戦の2試合をフルセットで制して初のATPツアー準々決勝進出を決めていた。

 チチパスの調子がよくなかったこともあるが、出だしから優位に試合を進めたサフィウリンは第5ゲームでブレークを果たして3-2とリードすると、残りのサービスゲームをキープして第1セットを先取した。チチパスは第2セット第1ゲームで5本のブレークポイントを凌いだが、第3ゲームではふたたび攻撃的な姿勢でチャンスを作ったサフィウリンがブレークに成功した。サフィウリンはサービング・フォー・ザ・マッチでファーストサーブを入れて相手に反撃の隙を与えず、最後はチチパスのリターンが弱々しくネットにかかって試合に終止符が打たれた。

「最高の勝利のひとつだ。ATPツアーの準々決勝に進出するのすら初めてだったけど、準決勝でプレーできるなんて本当にうれしいよ。今日は僕のサービスがよったと思う。彼もサービスが強い選手だけど何とかリターンしてラリーに持ち込むことができ、今日の僕はラリーでもよくやることができていた」とサフィウリンは試合後にやや緊張した面持ちで語った。

 サフィウリンは準決勝で、第3シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と対戦する。オジェ アリアシムは第1セット終了後に右足の問題で治療を受けなければならなかったが、最終的に第5シードのイリヤ・イバシカ(ベラルーシ)を6-3 6-4で退けた。

 そのほかの試合では第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したルカ・プイユ(フランス)を6-3 1-6 6-2で倒し、第9シードのバンジャマン・ボンジ(フランス)は第4シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)を6-1 6-3で下し、勝ち上がった両者がもうひとつの準決勝で顔を合わせることになった。

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写真◎Getty Images

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