シフィオンテクがハレプを退け2大会連続優勝に王手「私はメンタル的に強かった」 [WTAインディアンウェルズ]

写真はイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「BNPパリバ・オープン」(WTA1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/3月日9~20日/賞金総額836万9455ドル/ハードコート)の女子シングルス準決勝で、第3シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第24シードで元世界ランク1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)を7-6(6) 6-4で倒して2大会連続優勝に王手をかけた。

 非常にいいプレーをしていたハレプを退けて勝利を掴んだあと、シフィオンテクは「今日の対戦は(今大会ここまでで)もっとも厳しい試合だったわ。早いラウンドで第1セットを落としたりもしたけど、それでもそのときのほうが今回よりも自分が試合の主導権を握っていると感じられていたから」と振り返った。

「今日の私はブレークされて挽回しなけれならなかったから、メンタル的に一番厳しかったわ。タイブレークでも巻き返さなければならなかったから、余計にエネルギーが必要だったしね。私が観ている立場だったら、もっともエキサイティングな試合だったとも言えると思う」

 第1セットのシフィオンテクは4-2とリードしながら2度連続でブレークされ、4-5から相手のサービスゲームを迎えるという窮地に立たされた。しかしネットに出てポイントを奪いにいく攻撃的な姿勢でブレークバックしたシフィオンテクは、もつれ込んだタイブレークで4-6からの2つのセットポイントをやはりネットプレーを含めた果敢なプレーでセーブし、最後はハレプのセカンドサーブを容赦なく叩くフォアハンドのリターンエースでセットをもぎ取った。
 
 第2セットでもシフィオンテクが先にブレークして2-1としたが、ハレプは直ちにブレークバックすると3ゲームを連取して4-2とリードを奪い返し、シフィオンテクがまたも追いつくという激しい凌ぎ合いが続いた。セカンドサーブを逆クロスに叩くリターンエースで4-4からふたたびブレークを果たしたシフィオンテクは、次のサービング・フォー・ザ・マッチをきっちりキープして激戦に終止符を打った。

「本当に激しい試合だった。ラリーがとても長かったから、本当にフィジカルな戦いでもあったと思う。シモナは間違いなく、私がここまでに対戦してきた相手よりいいプレーをしていたから、最初はその新しいリズムに適応しなければならなかったの。それができたことを誇りに思う。私はメンタル的に、かなり強かったわ」とシフィオンテクは試合後にコメントした。

 20歳にして世界4位となったシフィオンテクはまた、勝って当然と思われる立場への変化にも適応しつつあるという。

「私はもはや、自分がアンダードックではないと感じている。私は何か別のもの、ここまで学んできたことを見せたいと思っているの。それはこれまでとは違ったマインドセット(精神的姿勢)ね。それに対処するのが簡単だったかどうかわからない。多分少し難しかったけど、アンダードックじゃないことに慣れなければいけないわ」

 一方で敗れたハレプは、「(この勝利は)彼女の功績だわ。彼女は重要な瞬間により集中していたから。彼女はトップで勝つようになってから、ずっとそうなの。だからこそ、彼女はトップにいるのよ」と相手を称えた。

「今日は私の日ではなかったけど、でも多くのポジティブなことがあったわ。私はそれを手に、前に進んでいくつもりよ」

 タイトルを獲得した2月末のドーハから続いている連勝記録を「10」に伸ばしたシフィオンテクは決勝で、第6シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)と対戦する。26歳のサカーリはこのあとに行われたもうひとつの準決勝でタイトル防衛を目指していた第5シードのパウラ・バドーサ(スペイン)を6-2 4-6 6-1で下し、WTA1000レベルで初となる決勝進出を果たした。

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写真◎Getty Images

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