止まらないアルカラスの進撃、チチパスをふたたび倒して準々決勝へ [マイアミ・オープン]
ATPツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(ATP1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月23日~4月3日/賞金総額955万4920ドル/ハードコート)の男子シングルス4回戦で、第14シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を7-5 6-3で下してベスト8に進出した。
シーズン末のATPファイナルズ出場を目指すと公言するアルカラスは、その目標に向けて確実に進んでいる。昨年のUSオープンで英雄伝的な5セットの死闘の末にチチパスを倒していたアルカラスは、巧みにネットプレーやドロップショットを織り交ぜる印象的なプレーで、それから更に向上したところを示して見せた。
特にチチパスが非常にいいプレーを見せていた第1セットは、極めて質の高いプレーの応酬となった。このセットでチチパスは5-3からサービング・フォー・ザ・セットを迎えたが、アルカラスが非常にアグレッシブなプレーで堂々とこの挑戦に打ち勝ってブレークバックし、続く3ゲームを取ってセットをもぎ取った。
実際には2-5からのサービスゲームを含め、アルカラスは第2セット出だしまで目覚ましいショットを連発しながら3回連続ブレークして合計7ゲームを連取したのだった。
「本当に厳しい戦いだった。彼は素晴らしいプレーをしていたしね。言えることは、僕は挽回するために第1セットで最後のボールまで戦ったということだけだ」とアルカラスは試合後にその挽回劇を振り返った。
第2セットでも直ちに主導権を握ったアルカラスは、「ステファノスはできるときにはいつもフォアハンドを打とうとしてくる選手だ。だから僕はバックハンドのクロスを2~3本を打ち、それからダウン・ザ・ラインに切り替えて彼にランニングフォアハンドを打たせるようにしたんだ。あれがカギだったよ」とゲームプランを説明した。
「彼はフォアハンドを打つチャンスを探しながら、ほとんどのラリーをバックハンドサイドでプレーすることになったと思う。バックのダウン・ザ・ラインはかなり重要だった」
アルカラスは次のラウンドで、22歳のミオミル・キツマノビッチ(セルビア)と対戦する。インディアンウェルズでも8強入りしていたキツマノビッチはその際に自分を倒した相手である第11シードのテイラー・フリッツ(アメリカ) を3-6 6-1 6-4で倒し、リベンジを果たした上で2大会連続となる準々決勝進出を決めた。インディアンウェルズでのフリッツは最終的に優勝し、キャリア最大のタイトルを獲得していた。
写真◎Getty Images
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