「僕らロシア人は善良な人間」ウインブルドンからの排除に反対するルブレフ

4月10日、モンテカルロ・マスターズで記者会見に応じたアンドレイ・ルブレフ(ロシア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「セルビア・オープン」(ATP250/セルビア・ベオグラード/4月18~24日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が予選勝者のイリ・レヘカ(チェコ)を4-6 7-6(1) 6-2で下して8強入りを決めたあと、ウインブルドンがロシア人選手とベラルーシ人選手を排除したことに反論した。

「今、心の底から思っていることを言う。この状況について自分の立場を明らかにしたい。それですべてがクリアになってくれればと思う。同じ質問を二度として欲しくない。まず、第一に自分は政治家ではない。ニュースも読んでいないから、詳しい状況はわからない。テニスに集中していたんだ。それが自分の仕事だからね。でも、ここで自分がどう思っているのかを説明したい。この重要な質問に対して、英語で完璧に答えられるかどうか自信がないから、シンプルな言葉で表現したい」

「昨日、ウインブルドンが発表したことについて、何人かの選手と話し合い、解決法がないか探った。正直に言うと、ウインブルドンが明らかにした“除外する理由”には意味がない。倫理的に正しくない。いま起きていることは、僕らに対する完全な差別だ。ロシア人選手、ベラルーシ人選手の出場を禁止することは何にもならない。イギリス政府の目的は、そういうことではないはずだ。ウインブルドンは僕らにプレーしたいかしたくないか、選ぶ権利を与えるべきだと思う。もし、大会での獲得賞金をすべて人道支援、被害を受けている家族や子供たちを助けることに寄付すれば、僅かかもしれないけど助けになるんじゃないか。その条件を僕らに提示してくれるなら、喜んでサインして出場する。もしイギリス政府が平和を望み、手助けしたいのならそうするべきだ」

「100万ポンド(約1億6000万円)が寄付されれば、この2ヵ月の中でテニスはそれほど高額の援助をした世界で最初かつ唯一のスポーツになる。ウインブルドンは称賛され、誰からも敬意を受けるはずだ。これこそがウインブルドンが考えるべき正しい行動ではないのか。僕らはただプレーしたいだけなんだ。政治的な問題を止めるためにここにいるんじゃない。現在の状況について本当に何もわかっていないんだ。僕はロシア人。ロシアで生まれ育ち、今もロシアに住んでいる。僕が主張したいのは、僕らが善良な人間だということ」

  ルブレフは準々決勝で、予選から勝ち上がってきた日本のダニエル太郎(エイブル)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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