「このテープとリボンが平和の象徴」アメリカに敗れたウクライナ選手たちの思い [ビリージーン・キング・カップ]

2022-04-18

海外ニュース

「このテープとリボンが平和の象徴」アメリカに敗れたウクライナ選手たちの思い [ビリージーン・キング・カップ]

テニスマガジン編集部

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アシュビルのコートに描かれたウクライナカラーのリボンとその上に散らばるアメリカカラーのテープ（Getty Images）

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「アメリカカラーのテープがウクライナカラーのリボンに乗っているから、片づけないでそのまま撮影して欲しいの。アメリカで受けたサポートの象徴にも、平和を表す象徴にもなるから」

　アメリカのノースカロライナ州アッシュビルで開催された、女子テニスの国別対抗戦「ビリージーン・キング・カップ by BNPパリバ」ファイナルズ予選に臨んだダイアナ・ヤストレムスカ（ウクライナ）は、スタンドから投げ込まれた3色テープを見て語った。そして母国で耐える人々に思いを馳せた。

「ウクライナで私たちの姿をテレビで観てくれている人たちには、少しの時間だけでもウクライナの女子選手が国のために戦っている姿を見て喜んでもらえたらうれしい」

初戦で世界ランキング48位のアリソン・リスク（アメリカ）に6-7(16) 5-7の激闘の末に敗れたダイアナ・イエストレムスカ（ウクライナ）は「負けた瞬間自分を殺したいと思うほど気持ちが入っていた。タイブレークのスコアも覚えていない」と振り返った（Getty Images）

　ウクライナがロシアの侵攻を受けている真っただ中のため、USTA（全米テニス協会）は試合の延期を提案したが、ウクライナ側は決行を希望した。しかし、現地のホテルを予約する段階になって、ウクライナテニス協会に現在資金がまったくないことが判明。アメリカ側が宿泊費などすべての経費を持つと表明した。USTAのステーシー・アラスター会長が言う。

「戦争で恐ろしいことが起きている。個人では何もできない。でも、小さなことならできる。私たちはウクライナ代表チームのための舞台を用意することで、彼女たちが強く、諦めずに戦うことを証明する手助けができる」

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