メドベージェフが約2ヵ月ぶりの復帰戦で黒星「クレーコートではあまり自信を感じることができない」 [ジュネーブ・オープン]
ATPツアー公式戦の「ゴーネット・ジュネーブ・オープン」(ATP250/スイス・ジュネーブ/5月15~21日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、ヘルニアの手術を経て今大会でツアーに復帰した第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)はベテランのリシャール・ガスケ(フランス)に2-6 6-7(5)で敗れた。
上位4シードは1回戦がBYEで免除されており、メドベージェフはこの試合が初戦だった。
3月のマイアミ以来となる試合をプレーしたこの日のメドベージェフは特に第1セットではミスが多く、片手打ちバックハンドから壮観なショットを放つガスケに圧倒された。第2セットはメドベージェフが長いラリーを制し始めて競り合いになったが、最後はタイブレーク5-6からのダブルフォールトで試合に終止符を打つことになった。
世界ランク2位以上の選手にガスケが勝ったのは、世界1位だったロジャー・フェデラー(スイス)を倒した200年のモンテカルロ以来となる。
クレーコートが苦手と公言しているメドベージェフは、「厳しいね。そもそも僕はクレーコートで自分のベストテニスをする選手ではない。過去にやったようにクレーコートでもそこそこいい結果を出すことができるのはわかっているけど、そのためにはゾーンに入る必要がある。そして今日はそうではなかった」と試合後にコメントした。
「ハードコートであればゾーンに入っていなくても大会や試合の途中で流れを変えることもできるし、うまくいくこともいかないこともある。でもクレーコートでは遥かに難しくなる。覚えている範囲では、すべてがうまくいかない限り状況を好転させることは難しいから僕は負けている。それが今日起きたことだ」
それでもメドベージェフは先にリードされた第2セットをタイブレークに持ち込んだが、マッチポイントを含め合計7本のダブルフォールトを犯してチャンスを逃した。
「今日は多くのミス、多くのダブルフォールトを犯した。勝つために十分なプレーができなかったということだ。もしかしたら第2セットは取れたかもしれないし、小さな希望の瞬間もあった。でも繰り返すけど、僕はクレーコートで他のサーフェスほど自信を感じることができないんだ。だからこそ最後はダブルフォールトを犯し、タイブレークを5-7で落としたんだよ」とメドベージェフは試合を振り返った。
「残念ではあるけど、僕はキャリアの中でもっと厳しい敗戦を経験してきた。次はもっといいプレーをするように努力するだけだ」
約2ヵ月ぶりの実戦を終えたあとの手応えについて、「フィジカル的には、感触は悪くない。もっと練習を積めば、ロラン・ギャロスに向けた準備を整えられるのではと思う。今この瞬間も、身体の感じはいいからね。明日の朝にどう感じるか見てみよう。明日の朝もいい感じであるよう願っているよ」とメドベージェフは語った。
「フレンチ・オープンまでに練習期間があるから、フィジカル的にもテニス的にもレベルアップを図るつもりだよ。昨年のようなプレーができればいいんだけど、簡単なことではないからね」
ガスケは次のラウンドで、予選勝者のマルコ・チェッキナート(イタリア)を6-2 6-3で破って勝ち上がったカミル・マイクシャク(ポーランド)と対戦する。
そのほかの試合では第5シードのニコラス・バシラシビリ(ジョージア)、ジョアン・ソウザ(ポルトガル)、タナシ・コキナキス(オーストラリア)、予選勝者のクリストファー・オコネル(オーストラリア)とヨハン・ニクレス(スイス)が2回戦に駒を進めた。
写真◎Getty Images
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