ノリーがバエスに競り勝ち準決勝へ「セビは本当にいいプレーをした」 [リヨン・オープン]

写真はムトゥア・マドリッド・オープンでのキャメロン・ノリー(イギリス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「リヨン・オープン」(ATP250/フランス・リヨン/5月15~21日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、第1シードのキャメロン・ノリー(イギリス)がセバスチャン・バエス(アルゼンチン)を6-4 4-6 7-5で振りきりベスト4進出を決めた。

 昨年も同大会で決勝に進出していたノリーは深いストロークで相手にミスを誘いながら長いラリーでも耐え抜くスタミナを見せ、フルセットの戦いに競り勝った。ノリーは第3セットで5-3とリードして3つのマッチポイントを握りながら決めきれず追いつかれたが、挫けずに踏ん張り抜いて2時間40分の熱戦から勝者として浮上した。

「セビ(バエス)は本当にいいプレーをした。ラリーは本当に厳しかったし最終的に試合を決めきるのが本当に難しかったけど、何とかやってのけることができた。残って観てくれた観客の皆さん、ありがとう。本当に感謝している」とノリーはセンターコート最終試合だったこの対戦後のオンコートインタビューで語った。

「これはぴりぴりした状況のあるメンタル的な強さが必要な類いの試合だったから、一線を超えるには自信が必要であり、試合の終わりには感情が溢れ出した。このような試合を勝ち抜いたということは大きな意味を持つ。戦いを本当に楽しんだよ」

 2月のデルレイビーチに続く今季2勝目を目指すノリーは準決勝で、19歳のオルガ・ルーネ(デンマーク)と対戦する。ルーネは試合の終盤にケイレンに苦しめられていたものの、何とか乗り越えて予選勝者のマニュエル・ギナール(フランス)を3-6 6-3 6-4で退けた。

 これに先立ちギナールは先日に最終セット5-5で中断していた2回戦をプレーしてラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のマイケル・モー(アメリカ)を4-6 6-4 7-5で下し、少し休んでから準々決勝に臨んでいた。

 これはルーネにとって、ツアーレベルで2度目の準決勝となる。男子21歳以下のトップ8対決「Next Gen ATPファイナルズ」(イタリア・ミラノ/室内ハードコート)への出場権を争うレースランキング(Race to Milan)で現在3位につけているルーネは、先月のミュンヘンでATPツアー初タイトルを獲得していた。

 もうひとつの準決勝は、アレックス・デミノー(オーストラリア)とアレックス・モルチャン(スロバキア)の顔合わせとなった。モルチャンがフェデリコ・コリア(アルゼンチン)を6-3 6-2で倒し、第4シードのデミノーは第1セット6-4で先取したあとラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)の綿貫陽介(フリー)が腰のケガを理由に棄権したため勝ち上がった。

「非常に厳しい試合だった。風も強く、凄く難しかった。厳しいコンディションだったよ。冷静さを保ち、何とかやる必要があったことをできて満足している。そしてジュニア時代からとてもよく知り合う仲である陽介に、迅速な回復を祈りたい」とデミノーは試合後にコメントした。

「もうひとつの厳しい戦いが待っている。彼はここまで、彼にとって最高の年を送っている。僕には明日の戦いに挑む準備はできているよ」

 元世界ランク5位のジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)と第5シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)に勝って準々決勝に至った24歳のモルチャンは、4月のマラケシュで決勝に進出していた。2021年のモルチャンはツアーレベルで7勝しかできなかったが、今年は既に13勝を記録している。

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写真◎Getty Images

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