今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」（フランス・パリ／本戦5月22日～6月5日／クレーコート）の男子シングルス3回戦で、第5シードのラファエル・ナダル（スペイン）が第26シードのボティック・ファン デ ザンツフープ（オランダ）を6-3 6-2 6-4で倒した。

叔父のトニー・ナダルが4回戦で対戦するフェリックス・オジェ アリアシム（カナダ）のコーチを務めていることで注目されている。これは少しやりづらい？

「トニーとは僕の試合後すでに喋ったよ。君らにこのことを聞かれるのはわかっていた。単純だ。彼は僕の叔父。僕が負けて欲しいとは思わないはずだが、今はプロのコーチとして他の選手についている。どうなるだろうね？　彼がコーチングボックスにいるかどうかは気にならない。僕にとって何も問題ない。お互いどんな気持ちなのかもわかっている。彼は僕が最高の力を発揮することを望んでいるはずさ」


フレンチ・オープン4日目にナダル陣営と一緒にいるトニー・ナダル（右端）（Gettey Images）

フェリックスとの対戦は2019年のマドリッドまで遡る。それから彼が成長していると思う？

「ツアーで今好調な選手の一人だ。ATPファイナルズへの出場を巡るランキングで彼が4位、僕がトップ。トップ10でもある。ベスト16なのだから、勝ち抜くには高いレベルが求められる。いいテストになるし、それを僕も必要としている。今日もいいテストだった。今大会ここまでで最高のプレーができた。これは非常にポジティブなニュースだ。今日自分のレベルを上げることができたのを確認して、明日の練習に臨める。この状態を確認して、いくつかのポイントに取り組む。次の試合もしっかり戦いたい」

トニーがフェリックスのコーチになる前、何か聞いていた？

「いや。彼が僕に聞く必要はない。自分のことを決めるのに十分な年齢だ。何年も自分のためにしてくれたことには感謝しかない。今の彼のポジションには何ら問題はない。彼の成功を願っている。彼も同じように思ってくれている。僕らは家族なんだ。しかもいつも一緒にいる家族だ。同じ村に住んでいる。アカデミーでも一緒。一緒に信じられないような喜びを分かち合ってきた。彼は叔父以上の存在だ」

ジネディーヌ・ジダンがこの試合を観戦していたのを見た？　明日のチャンピオンズリーグ決勝を観に行くのか？

「見てないけど、いるのは知っていた。観客がずっと彼の名前を連呼していたからね。試合後に会って話す機会はなかった。明日のことは朝起きてみてからだね。体に何が起きているかわからないから。何もなければ、しっかり練習する。それが何より重要だ」

サッカー界のレジェンド、ジネディーヌ・ジダン（中央／フランス）がナダルの試合を観戦。29日には古巣レアル・マドリードのチャンピオンズリーグ決勝がパリで開催される（Getty Images）