ナダルが掴んだ「非常に重要な勝利」、次の相手はジョコビッチ [フレンチ・オープン]

写真はフルセットで勝利を決めたラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の男子シングルス4回戦で、第5シードのラファエル・ナダル(スペイン)が死闘の末に第9シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を3-6 6-3 6-2 3-6 6-3で倒してベスト8に進出した。

 21歳で上昇中の星と35歳の『キング・オブ・クレー(クレーコートの王者)』の対決は、期待に違わぬハイレベルな熱戦となった。

 第1セットでややミスの多かったナダルはチャンスと見れば果敢にネットを取るオジェ アリアシムに圧倒されたが、続く2セットは体勢を立て直したナダルが制した。大会によって波はあるものの、この試合ではその潜在能力をフルに見せたオジェ アリアシムはこれで気持ちを落とさずドロップ&ボレーなど大胆な攻めで第4セットを取り返して最終セットに勝負を持ち込んだ。

 しかしナダルは第5セット4-3から目覚ましい2本のパスエースを決めてブレークし、最後まで勇敢に抵抗したオジェ アリアシムを抑えて勝利をもぎ取った。

 試合後にナダルはまず観客に向けて、「素晴らしい雰囲気だった。ここでプレーすることは常に僕を感情的にする。ロラン・ギャロスは僕のキャリアでもっとも大事な大会だ。応援をありがとう」とフランス語でお礼を述べた。

 これはナダルにとって、ロラン・ギャロスでのマッチ109勝目に当たる。ナダルはオンコートインタビューで「彼(オジェ アリアシム)は素晴らしい選手であり、世界最高峰の選手の一角だ。彼は非常に若く、パワフルで俊敏だ。僕にとって本当に厳しい相手だった」と相手を称え、「僕にとって、間違いなく非常に重要な勝利だった。今後の対戦に向けて自信になる」と話した。

 実際にナダルは試合に先立ち、「彼はツアーでも乗っている選手のひとりであり、トップ10プレーヤーだ。勝ち進み続けるチャンスを得るためには、非常に高いレベルでプレーしなければいけないことはわかっている。それはいいテストであり、ある意味で僕に必要なことだ」と気を引き締めていた。

 ナダルは次のラウンドで、第15シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を6-1 6-3 6-3で破って勝ち上がった第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。

 ところでナダルとオジェ アリアシムが4回戦で対戦する可能性が浮上したときから、メディアがずっと騒いでいたことがある。それは現在フレデリック・フォンタン(フランス)と共同でオジェ アリアシムを指導しているトニー・ナダル氏が、ふたりが戦っている間にオジェ アリアシムのプレーヤーボックスに座るのか、自分の甥であるナダルを倒すためのアドバイス与えるのかということだ。トニー氏はナダルがごく小さな子供の頃から2017年まで彼のフルタイムでコーチを努め、それからカルロス・モヤ(スペイン)にバトンタッチした。

 この問題についてナダルは、「そのことについてはすでにトニーと話した。僕にとって、物事は非常にシンプルだ。彼は僕の叔父であり、彼が僕の負けを望むとは思えない。しかし彼はプロであり、今は他のプレーヤーと働いている。彼が相手のボックスに座るかどうかは知らないけど、そんなことはどうでもいい。僕にとって、まったく問題ではない。僕にとってそれは、騒ぐ必要などないことだ」と4回戦進出が決まった金曜日に話し、解決済みであることをはっきりさせていた。

「僕たちの間にある感情は知っている。今の彼は別の選手をサポートしているけど、問題は皆無だ。彼が僕の幸運を祈っていることはわかっている」

 トニー氏がオジェ アリアシムと働き始めたのは、昨年のモンテカルロ・マスターズでのことだ。それ以来、現在21歳のオジェ アリアシムは別のレベルに至った。今や彼は世界ランク9位で昨年のUSオープンでは準決勝に進出し、まだ成績にアップダウンはあるもののトップ5の選手を倒し得る能力を見せている。

 フランスのテレビで解説を務める元フレンチ・オープン優勝者のメアリー・ピアス(フランス)は、「プレーヤー・レストランでトニーに会ったから、ただ『今日の試合に幸運を祈ります』と声をかけたら、彼は『ありがとう。甥が勝つよう祈るよ』と言ったのよ」と日曜日に明かしていた。

「私が少し驚いて見せると、彼は『私の甥だからね。フェリックスにもちゃんと話してある』と言っていたわ」

 様々なことを考慮したトニー氏はボックスには姿を見せず、陰からこの試合を見守ることを選択していた。

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写真◎Getty Images

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