「ルードのバックハンドを効果的に攻めた」決勝戦の勝因を語るナダル [フレンチ・オープン]
今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の男子シングルス決勝で第5シードのラファエル・ナダル(スペイン)が第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)を6-3 6-3 6-0で下して優勝し、記者会見で試合を振り返った。
ラファ、おめでとう。グランドスラムのタイトル22個のうち、今年オーストラリアとここここロラン・ギャロスで獲った2つが、自分の状態を考えると予想外の驚きだったのではないか?
「そうかもしれないが、今はここで獲得した22個目の話をするときじゃないのか? 僕らは今ロラン・ギャロスにいるのだから、このタイトルの話をしよう。このトロフィーが横にあることが自分にとってのすべてだ。もちろん、感情が大きく揺さぶられる勝利があった。予想外とも言えるかもしれない。とてもうれしい。素晴らしい2週間だった。初日から毎日自分のプレーはよくなっていった。決勝はいいプレーができた。ここにきて1日目から僕を応援してくれた皆には感謝をしてもしきれない。感動している」
キャスパーとは練習で何度も打ち合ったと思うが、そこで一度でも負けたことがあるのか? それともいつも彼を打ち負かしてきたのか?
「練習での結果は憶えていないよ。でもキャスパーは偉大な選手だ。彼はATPファイナルズを争う今年のランキングで4位になる。毎年向上して物凄く高いところまで上り詰めてきた。以前の彼はクレーコートだけで強かったからね。今は他のサーフェスでの重要な大会で優勝を争い、タイトルを獲っている。僕にとってはテニスでは日々の練習が一番大事なことだ。彼にはそれができている。彼は常にレベルアップしている。今日は彼にとってタフな日になったが、彼自身、そして彼のチームは誇りに思っているはずだ。彼が成し遂げたことすべてはとても価値のあるものだ。彼と彼の家族におめでとうと伝えたい。お互いよく知っているんだ。彼らは素晴らしい人たちだ。今後、彼がトロフィーを獲得する姿を楽しみにしている」
第2セットで1-3とリードされたとき、マインドセットをどのように変えた?
「テニスのことを聞いてくれてありがとう。ここにいるのはテニスのことをたくさん話すためだろう? 試合のスタートは素晴らしかった。だが、2-0からダブルフォールト2個、フォアハンドのミス。ブレークバックされてしまったのは、少し立ち上がりで緊張もあったからだろう。他の試合程サービスもよくなかった。より安全なサービスを打たざるを得なかった。確実に入れることで、サービスのときの気持ちを安定させられた。それから多くのポイントでフォアハンドから相手のバックサイドを攻めることで取った」
「彼のフォアハンドでかなり走らされたから、バックサイドを中心に攻めた。回り込んでフォアハンドで打てないようにした。彼のフォアハンドはかなり危険だからね。第2セットの立ち上がりも苦しかった。15-40でボレーをミスした。それからフォアハンドをダウン・ザ・ラインに打った。わずかにアウトだったが、いい当たりだったんだ。」
「2-1からかなる悪いプレーをしてしまった。そこがこの試合で一番苦しい時間だった。1-3になったときだ。彼がサービスゲームをキープできていれば1-4だろう? そうなっていたら大変だ。でも彼がそこでいくつかミスをしてラッキーだった。直ぐにブレークバックできて、すべてが変わった。彼が勢いに乗りそうだったときに、それを食い止めることができた。クロスへのバックハンドもかなりよくなっていた。安定してミスを減らし、主導権を握った。そこから先は凄くスムーズに進んだ。とても満足しているよ」
写真◎Getty Images
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