「僕の目標は優勝回数や史上最高の選手じゃない!」22度目のグランドスラム優勝を果たしたナダル [フレンチ・オープン]

フレンチ・オープンで優勝し、スタンドにキスを送るラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の男子シングルスで14度目の優勝を果たしたラファエル・ナダル(スペイン)が足のケガを抱えながらもプレーし続けるモティベーションについて、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)やロジャー・フェデラー(スイス)とのグランドスラム優勝回数を巡る争いについて語った。

22度目のグランドスラム、14度目のフレンチ・オープン制覇という数字には自分でも驚いているという。

「もちろん、驚きではある。ロラン・ギャロス『14』、グランドスラム『22』に驚かなければ、それは傲慢だ。僕はそういう男じゃない。これまで達成してきたことを、夢見たことはない。自分がそれほどの選手だと思ったこともない。一歩ずつ前に進み、練習も1回1回集中して、何かを向上させる目標を持って取り組んでいる。それが僕のテニスキャリアを通してのマインドセットだ。自分のプレーの中で何かを向上させるためにいつもコートに立っている。それ以外にこのスポーツをする意味がない。その考えがあった上で、素晴らしいチーム、家族、友人がいつも寄り添ってサポートしてくれた。自分のキャリアを通して助けてくれた人たちは皆大切なんだ。コーチも含めて、いつも自分の近くで支えてくれた人たちもいる。テニス界以外のことも含めてすべてのことから何かを学んできた。人生について多くを学んだ。それらすべての経験が自分の成長に役立っている」

これほど多くを勝ち獲ってからも、まだプレーを続けるための目標は数字や史上最高の選手ではなくテニスへの情熱だと言いきった。

「自分の目指すものは違うところにある。歴史上最高の選手になることじゃない。大事なのは記録じゃないんだ。自分が何をしたいか、なんだ。僕はテニスが好きだ。テニスで競う大会が好きなんだ。何度も過去に言ったが、僕らは夢を叶えたとはまったく思っていない。僕、ロジャー、ノバクは、自分たちでさえも予想していなかったことを成し遂げてきた。僕を突き動かすモティベーションは他の選手より多くのグランドスラムを勝ち獲ることでもなければ、最高の選手を巡る争いでもない。僕の原動力はテニスへの情熱だ。世界最高のスタジアムで最高の観客を前にプレーする瞬間こそが自分の中に生き続けている。そのためにプレーしている。自分が大会で戦えないと感じたら、楽しめない。それだけだ。タイトルの数を争うのが目標じゃない。自分が大好きなテニスをプレーし続けるが目標なんだ」

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写真◎Getty Images

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