グラスコート未勝利だったシナーが4回戦でアルカラスを圧倒「カルロスとの対戦は常に大きな喜び」 [ウインブルドン]

写真はネクストジェン王者対決を制してベスト8に進出したヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス4回戦で、第10シードのヤニク・シナー(イタリア)が第5シードのカルロス・アルカラス(スペイン)を6-1 6-4 6-7(8) 6-3で退け、グランドスラム大会では3度目となるベスト8進出を決めた。

 20歳のシナーと19歳のアルカラスというテニス界の未来を担う若手対決は、よりグラスコートに適したシャープなプレーを見せたシナーの勝利に終わった。アルカラスはシナーのサービスゲームをブレークすることができずに苦しみ、第3セットはタイブレークの末に何とかもぎ取ったものの、この日は一度も本当の意味で試合の主導権を握ることができなかった。

 今年の1回戦でワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したスタン・ワウリンカ(スイス)に勝つまでツアーレベルのグラスコート大会で1試合も勝ったことがなかったシナーだが、この日は角度のついたシャープなストロークでディフェンス力のあるアルカラスから何度もウィナーを奪う堂々とした戦いぶりを見せた。

 この試合はロッド・レーバー(オーストラリア)、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)、ロジャー・フェデラー(スイス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ビリー ジーン・キング(アメリカ)、クリス・エバート(アメリカ)などの歴代チャンピオンたちが出席したセンターコート100周年記念式典が催された数時間後に行われた。

「カルロスは非常に厳しい対戦相手であると同時にとてもいい人だから、彼との対戦は常に大きな喜びだ。素晴らしい観客が溢れたセンターコートで、100周年記念という特別な日にプレーすることができたことは本当に素晴らしい」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。

 サービスもリターンも好調だったシナーは第3セットで手にしたマッチポイントをものにできず、第4セットをプレーしなければならなかった。

「マッチポイントを手にしながらさらに1セットをプレーしなければならないというのは常に厳しいけど、僕はベストを尽くした。それもテニスの一部だ。第4セットの最初のゲームで僕は苦しんでいたから、奮起できたことに満足しているよ」とシナーは試合を振り返った。

「勝ち上がれてうれしいし、次のラウンドでもいいテニスができるよう願う」

 シナーは準々決勝で、ワイルドカードを得て参戦したティム・ファン ライトフォヘン(オランダ)を6-2 4-6 6-1 6-2で破って勝ち上がった第1シードのジョコビッチと対戦する。

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写真◎Getty Images

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