今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」（イギリス・ロンドン／本戦6月27日～7月10日／グラスコート）の男子シングルス4回戦で第1シードのノバク・ジョコビッチ（セルビア）がワイルドカード（主催者推薦枠）で出場したティム・ファン ライトフォヘン（オランダ）を6-2 4-6 6-1 6-2で倒し、試合を振り返った。

「ティムと初対戦だったが、予想通りタフな試合になった。彼にはグラスコートに非常に合う素晴らしいプレーができる。特に今日の1～2セットでのファイトは、そのことを証明した。試合全体的には自分もいいプレーをしたと思う。ベースラインで安定していたし、彼のサービスのリズムを掴み、うまく予測できるようになった。特に終盤はうまく試合を終わらせられた。自分のサービスのリズムは少し狂ってしまったけどね。グラスコートでチャレンジングないい試合だった」

――君の試合がかなり遅くまでかかってしまった。100周年記念式典が1時半から始まったのが、遅すぎたと思わないかい？

「ウインブルドンはこの伝統をずっと守ってきた。センターコート、コート1の試合は長い間同じ時間に設定されてきた。今、センターコートでの試合開始をもっと早い時間にすることを話し合っていると聞いた。時間を早めない理由は見当たらないと思う。特に今は、数年前にはなかったオンコートインタビューが行われている。試合と試合の間の時間もかなり取っている。そして、その日最後の試合をプレーすると、終わるころには屋根が閉じられている。これによってコンディションが変化し、プレーへの影響も大きい。コートが滑りやすくなり、照明がついて、まるでインドアコートの大会のようになる。チチパス対キリオス、ナダルの試合も遅かった。今日は特別なケースだった。センターコート100周年は大いに祝うのは素晴らしいこと。僕も参加できて誇りに思う。テニス選手として貴重な機会だった。でも、ほとんどの選手は、センターコートでの開始時間を早くすることに賛成するだろう」

その話し合いはどこで聞いたんだ？

「僕のコーチが教えてくれた。詳しくは知らない。誰が話していたのかもわからない。でも、話し合いがあることだけ教えてくれた。今大会、あり得ないと思われていた変更がいくつか導入された。試合開始を30分だけでも早めるのは可能だと思う。そうすれば、最後まで屋根なしでプレーできるかもしれない」

次に対戦するヤニク・シナー（イタリア）について、どんな印象を持っている？

「シナーのプレーについてはポジティブなことしか思い浮かばない。誰もがその才能を認めている。既にトッププレーヤーに成長した。この数年、異なるサーフェスでの彼の姿を見てきた。彼は大きな舞台にも慣れてきている。若い選手は大舞台でプレッシャーに押しつぶされてしまうケースが多い。だが、彼には自信があり、どんなスタジアムでも、どんな相手でも倒せると思っているようだ。若いけど経験が豊かで、トップ10プレーヤーでもある。今日の試合も観た。第1、第2セットは完全に彼が圧倒していた。そのあとは少しもつれたが、それでも試合をコントロールできていた。安定感があり、すべてのショットが素晴らしい。サービス、リターン、フォアハンド、バックハンド。常に相手にプレッシャーをかけ続けている。僕のスタイルに似ている部分がある。ベースラインに留まり、フラットのバックハンドを得意とし、そこから相手にプレッシャーをかける。準々決勝はどちらにとっても大きなチャレンジになる。彼はテンポの早い展開を好む。ここでも何度か一緒に練習したから、どんなショットを打ってくるかわかっている。しっかり準備したい」