「小さい頃はいろんなスポーツを経験したほうがいい」ジョコビッチが助言 [ウインブルドン]

7月4日、準々決勝前日に練習コートへ向かうノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス4回戦でワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦したティム・ファン ライトフォヘン(オランダ)を6-2 4-6 6-1 6-2で倒した第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が自身の考えるショット別ベストプレーヤーを挙げ、テニスに熱中する息子ステファンについて語った。

「まずは、サービスからいこう。2m10cmの選手が思い浮かぶ。ライリー・オペルカ(アメリカ)、ジョン・イズナー(アメリカ)にイボ・カルロビッチ(クロアチア)も入れないといけないだろう。彼らは建物の5階から打ち下ろすようなサービスを打つ。その技術も素晴らしいが、高さが驚異的なんだ。ニック・キリオス(オーストラリア)は身長が2mもないが、強烈だ。流れるようなフォームからファーストサービスだけでなく、セカンドサービスも効果的に打ち込んでくる。今のテニスは強く、正確で、効果的なサービスを打つことができれば、相手に物凄いプレッシャーを与えられる」

「フォアハンドはロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)だ。タイプは違うが、大きな武器であることに変わりない。バックハンドはアンディ・マレー(イギリス)、今回自分の名前はどこにも入れたくない。あとはヤニク・シナー(イタリア)。リターンにもマレー、シナーだね。オールタイムならアンドレ・アガシ(アメリカ)もバックハンドとリターンの分野に入るよ。ピート・サンプラス(アメリカ)のセカンドサーブは凄まじい。動きならビヨン・ボルグ(スウェーデン)が最高だ。直接対戦したことはないが、対戦した多くの人が動きが素晴らしいと言っている。ロジャーの動きもずば抜けている。ボレーは、パトリック・ラフター(オーストラリア)とステファン・エドバーグ(スウェーデン)だ」

メンタルタフネスとファイティングスピリットは?

「フェデラーとナダルだ」

君の息子のステファンはラファと同じようなスイングをするね?

「ああ。彼は最後にラケットを振り上げるのが好きなんだ。彼は頭の後ろ辺りまでフォロースルーすることで、僕を威圧しようとするんだ。僕がその動きを好きじゃないのを知っているんだ。以前、肩の上の辺りでスイングを終わらせるんだと教えようとしたけど、ダメだった。彼はわざとそのスイングをして笑うんだ。僕は時間の許す限り、彼と一緒にプレーしようとしている。彼は今、テニスにのめり込んでいるんだ。自分でどうプレーできるかを考え、試合も観ているし、分析もしている。昨日の夜、寝ようとしたときも彼から電話があって、いくつか質問を受けたんだ。ラケットのヘッドのサイズによってどんな違いがあるのか、ストリングの種類でどう違うのか、テンションでどう違うのかとね。子供が聞きたいような基本的な質問だよ。彼は今、完全にテニスにハマっている。今はテニスが彼の情熱なんだ。一度も無理矢理テニスをやらせたことはない。でも、いつでも彼と一緒にプレーできるようにはしている。彼が本当にテニスのプロになりたいと思うなら、僕はいつだって助けになる。でも今はまだ時期早々だ。まだ8歳にもなっていない。何よりもまず、父と息子の関係であるべきだ。彼が人生を楽しめるようにして欲しいし、他のスポーツにもチャレンジして欲しい。僕は子供の頃、スキー、テニス、サッカー、マーシャルアーツをしてきた。若いときにいろんなスポーツを経験することは、物凄く大事なことなんだ。いろんな動きができるからね。子供が小さいときから一つのスポーツだけに集中してしまうのはよくない。他のスポーツをすることは、脳やいろんな技術、動きの発達に役立つんだ」

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写真◎Getty Images

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