ガリンが2つのマッチポイントを凌いで初のグランドスラム準々決勝へ「今やグラスコートはお気に入りのサーフェス」 [ウインブルドン]

写真は2セットダウンから逆転勝利で初のグランドスラム8強入りを決めたクリスチャン・ガリン(チリ)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス4回戦でクリスチャン・ガリン(チリ)が最初の2セットを落しながらも挽回して第19シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)に2-6 5-7 7-6(3) 6-4 7-6(10-6)で競り勝ち、グランドスラム大会で初のベスト8進出を果たした。

 試合半ばで著しくレベルを引き上げたガリンは、岩のように堅固なプレーでデミノーを憔悴させていった。最初の2セットを落したあとに続く2セットを取り返して勝負の第5セットに持ち込んだガリンは4-5からのサービスゲームでふたつのマッチポイントに直面したが、その双方をアグレッシブなプレーでセーブした。もつれ込んだ10ポイントタイブレークでも競り合いが続いたが、最後はデミノーのパッシングショットがラインを割って試合に終止符が打たれた。

「正直に言って、今この瞬間には言葉も出ないよ。僕はただ、持てるすべてを出し尽くした。非常に厳しい戦いだった。アレックスは素晴らしいプレーヤーだ。僕の意見では、グラスコートでは最強の選手のひとりだね」とガリンは試合後のオンコートインタビューで語った。

「疲労困憊している。僕はベストを尽くした。第5セットはどちらに転んでもおかしくなかったと思う。僕たちはふたりとも、大いに戦った。タイブレークでは何が起こるかわからない。僕は強気にプレーしようとしてネットを取り、サービスからアグレッシブに攻めようとした。それがカギだったと思う」

 ガリンは初のグランドスラム大会準々決勝で、ブランドン・ナカシマ(アメリカ)を4-6 6-4 7-6(2) 3-6 6-2で破って勝ち上がったニック・キリオス(オーストラリア)と対戦する。

「僕はこのポジションにいるために人生を通してハードワークを積んできた。ウインブルドンは僕にとって夢の舞台だ。これは僕のお気に入りの大会なんだ。ロンドンが大好きだよ。準々決勝に至るというのは僕にとって夢だ。このようなチャンスを手にするために毎日努力してきたんだ。思いきっていくよ。休息を取り、次のラウンドでベストを尽くすつもりだ」とガリンは胸の内を吐露した。

 ATPツアーで獲得した5つのタイトルすべてをクレーコートで獲っているガリンはクレー巧者と見なされてきたが、そのことをインタビュアーに指摘されると「今、僕のお気に入りのサーフェスは芝だ!」と冗談めかして答えた。

 昨年の大会でガリンは最終的にノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗れはしたが、4回戦に進出したことがグラスコートにも適応できると信じるきっかけになったと示唆した。

「僕たちのスポーツはこういうものだ。僕は毎日、向上するために努力する。昨年にここで4回戦に至ったことは、僕にとって大きな経験だった。そして今日、僕は昨年とは違った感覚を覚えた。僕は今、これらのコートでどうプレーすべきかを知っている。僕にとって、学び続けること、上達し続けることは非常に重要なんだ。だからこそ、僕は毎日毎日、懸命に努力を重ねているんだよ」とガリンは熱い思いを口にした。

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写真◎Getty Images

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