ベレッティーニに逆転勝利のルードがタイトル防衛に成功 [スイス・オープン]
ATPツアー公式戦の「EFGスイス・オープン・グスタード」(ATP250/スイス・ベルン州グスタード/7月18~24日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が第2シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)を4-6 7-6(4) 6-2で倒して2連覇を達成した。
ベレッティーニが2-2からブレークして第1セットを先取し、第2セットでも1-1からふたたびブレークポイントを握ったときは流れが彼の側にあるように見えていた。しかしそこで踏ん張り抜いたルードがスコアをイーブンに留めたことで相手に勢いが傾くことを阻み、キープ合戦の末にもつれ込んだタイブレークを制したあとは力強く勝利に向けて突き進んだ。
第3セットでのルードはまず第3ゲームで相手のサービスゲームを破り、それから第5ゲームで相手の40-0リードからデュースに追いつくと4度のデュースを繰り返した末に4つ目のブレークポイントをものにして完全に試合の主導権を握った。
試合後にどうやってこのカムバックをやってのけたのか尋ねられたルードは「特に第3セットに入ってからは、少しやり方を変えたんだ。それが助けになったよ」と答え、「ゲームもポイントも、ここでは非常に速く進む。ここのコンディションでは、準備ができておらず集中していなければ直ぐにブレークが生まれるんだ」と高地でボールがよく飛ぶコンディションの難しさを指摘した。
「だから僕にとってのカギは、自分のサービスゲームをキープすることだった。僕は第2セットでそれをやってのけた。あのブレークポイントをセーブしたことは僕にとって非常に重要であり、タイブレークではすべてが僕に有利な方向に進んだ。その点はややラッキーだったと思う。第3セットではその勢いを止めないように心掛け、ブレークして最後までいいプレーをすることができたんだ」
初出場だった昨年の大会を制していたルードは5月にジュネーブで2連覇を達成しており、スイスでの戦績を16戦全勝とした。
「スイスは今や、テニス界で多くの歴史を持つ国だ。ここ18~19年に渡ってロジャー・フェデラー(スイス)とスタン・ワウリンカ(スイス)がグランドスラム大会で多くのタイトルを獲得してきた。だから僕を含め、世界中の誰もが刺激を受けてきた。彼らはノルウェーのような小さな国からでも出てくることができると示してくれたんだ。スイスに関するあらゆることが、僕にほんの少しノルウェーを思い出させてくれるんだよ」とルードはコメントした。
新型コロナウイルス(COVID-19)に感染してウインブルドン欠場を余儀なくされる前にシュツットガルトとロンドンで優勝していたベレッティーニの連勝は『12』でストップし、ルードは今季の戦績を35勝13敗とした。
勝利に近づきながらも準優勝に終わったベレッティーニは、「僕は本当にタイトルの直ぐ近くまで迫っていると感じていた。でもそれがテニスだ。数本のボールが僅か数cmほどアウトになり、第3セットにもつれ込んでしまった。彼のプレーがよくなり始め、僕は流れが変わったと感じた。今週を通した自分の戦いぶりは誇りに思っているけど、この決勝のことを考えずにいるのは難しいよ」と試合後に悔しさを滲ませた。
このあとに行われたダブルス決勝では、トミスラフ・ブルキッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)/フランシスコ・カブラル(ポルトガル)がロビン・ハッサ(オランダ)/フィリップ・オズバルド(オーストリア)とのノーシード対決を6-4 6-4で制してタイトルを獲得した。
写真◎Getty Images
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