西岡良仁がハチャノフから初勝利で2月以来の準々決勝進出「メンタルバトルだった」 [シティ・オープン]
ATPツアー公式戦の「シティ・オープン」(ATP500/アメリカ・ワシントンDC/8月1~7日/賞金総額210万8110ドル/ハードコート)の男子シングルス3回戦で、日本の西岡良仁(ミキハウス)が第7シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)に7-6(2) 7-6(1)で競り勝ち同大会で初のベスト8進出を果たした。
ジェンソン・ブルックスビー(アメリカ)に第11シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)といった強豪たちを退けたあとハチャノフも倒した西岡は今、気炎を吐いている。
「素晴らしい気分だ。1回戦から非常に厳しい相手(ブルックスビー)との対戦だった。それからデミノーとの試合があった…。僕らはいつも接戦を繰り広げてきた。皆が知っている通り彼は非常に俊敏で、僕も速い。だから皆が『どっちがより速い?』と思って観ているんじゃないかな。昨日はバトルだったよ」と26歳の西岡は試合後にコメントした。
第2セット1-4から巻き返した世界ランク96位の西岡は過去2連敗を喫していたハチャノフから初勝利を挙げ、ツアーレベルで2月のアカプルコ以来となる今季2度目の8強入りを決めた。
「ハチャノフにはジュニア時代から一度も勝ったことがなかった」と明かした西岡は、「昨年のオリンピックでも彼に負けていたから、今日は本当に彼を倒したいと思っていた。非常に競った試合だったけど、今日は彼を倒す方法を見つけ出した」と話した。
「今日はめちゃくちゃ暑かった。間違いなく、僕たちはお互いに少し疲れていた。でも僕は長いラリーが好きで、彼は好きじゃない。彼はパワフルなフォアハンドを打ちたがるけど、僕は彼がボールを追って走り続けなければならないよう仕向け、とにかく彼を動かそうとしたんだ。これはメンタルバトルだったと思う」
現在日本のナンバー2である西岡は、ランキングの動向をリアルタイムで伝える新しいATPライブランキングで79位に浮上してダニエル太郎(エイブル)を追い抜きトップになった。ATP(男子プロテニス協会)によれば、2020年にトップ50入りしていた西岡は今大会で優勝すればそこに戻ることができる。
西岡は次のラウンドで、マッチポイントを凌いだ末に第3シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)が第3セット途中で棄権したため勝ち上がった第16シードのダニエル・エバンズ(イギリス)と対戦する。
第1セットを3-6で落としたエバンズは第2セットのタイブレークで5-6とマッチポイントに直面したが、そこから3ポイントを連取してセットオールに追いついた。するとそこから高温多湿のコンディションでフィジカル的に苦しんだフリッツは失速し、第3セット1-4とリードされた時点で試合続行を断念した。
そのほかの試合ではミカエル・イーメル(スウェーデン)がエミル・ルースブオリ(フィンランド)を6-3 6-7(3) 6-4で倒して準々決勝に駒を進めたが、悪天候により最後まで終わったシングルスはこの3試合のみとなった。
途中で中断した3試合と延期となった2試合は翌日に行われ、勝者は同日に準々決勝を戦う予定になっている。
写真◎Getty Images
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