ルースブオリがフルカチュを倒して3回戦へ、番狂わせ多発で6人のシード勢が初戦敗退 [シティ・オープン]
ATPツアー公式戦の「シティ・オープン」(ATP500/アメリカ・ワシントンDC/8月1~7日/賞金総額210万8110ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、日本の西岡良仁(ミキハウス)が前週のアトランタで優勝したばかりだった第11シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を3-6 7-6(6) 6-2で破る番狂わせをやってのけた。
シード勢は1回戦がBYEで免除されており、デミノーはこの試合が初戦だった。世界ランク96位の西岡は前日の1回戦でジェンソン・ブルックスビー(アメリカ)に勝っており、アトランタのファイナリスト2人を連破して3年ぶりのベスト16進出を決めた。
第1セットを先取したデミノーは第2セット5-4のサービング・フォー・ザ・マッチでブレークバックを許し、タイブレークではグラウンドスマッシュを決めて6-5としてマッチポイントを握っていた。しかしそこから3ポイントを連取した西岡は、最初のセットポイントでネットに前に出てきたデミノーを見事なバックハンドで抜き去りセットオールに追いついた。
それでなくても暑かったこの日、恐らく連戦の疲労も出たのかデミノーの出力が目に見て落ち、西岡は第3セットで5-1とリードを広げた。デミノーはそこから小さな抵抗を見せたが西岡は相手に試合の核心に戻る隙を与えず、最後はサービスエースで試合を締めくくった。
デミノーに対して3戦全勝とした西岡は3回戦で、前日に勝ち上がりを決めていた第7シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)と対戦する。
しかし西岡は、同日にシードダウンを演じた唯一の選手ではなかった。このところ好成績を挙げ始めている世界46位のエミル・ルースブオリ(フィンランド)が直面した4つのブレークポイントをすべて凌ぎ、第2シードで同11位のホベルト・フルカチュ(ポーランド)を6-4 7-6(3)で退けたのだ。
「最初の数ゲームで何とか踏ん張ることができた。彼は早い段階でブレークポイントを握ったけど、僕はそこで粘ってキープすることができた。それで自分にも彼のサービスゲームを破るチャンスが生まれ、僕がそれをものにしたんだ。あとは自分のサービスゲームをキープするだけだった」とルースブオリは試合後のオンコートインタビューで語った。
フルカチュも最後まで奮闘したが、ルースブオリはタイブレークの後半に2度連続で相手のサービスからポイントを取り、結果的にそれが勝負を分けた。
ルースブオリは次のラウンドで、同じく同第15シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)を6-4 3-6 6-4で倒す殊勲の勝利を挙げて勝ち上がったミカエル・イーメル(スウェーデン)と顔を合わせる。
ほかにもセバスチャン・コルダ(アメリカ)が第12シードのセバスチャン・バエス(アルゼンチン)を6-1 6-4で、ニック・キリオス(オーストラリア)が第14シードのトミー・ポール(アメリカ)を6-3 6-4で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した23歳のJ.J.ウルフ(アメリカ)は第6シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)を6-2 6-7(5) 6-3で下してそれぞれ16強入りを決めた。
そのほかの試合では第3シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)、第4シードのライリー・オペルカ(アメリカ)、第5シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、第9シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)、第10シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)、第13シードのマキシム・クレッシー(アメリカ)が3回戦に駒を進めた。
写真◎Getty Images
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