「見苦しく勝つのはいいこと」マクナリーに追い詰められたジャバー3つのマッチポイントを凌いで奇跡の生還 [ウェスタン&サザン・オープン]
WTAツアー公式戦の「ウェスタン&サザン・オープン」(WTA1000/アメリカ・オハイオ州シンシナティ/8月15~21日/賞金総額252万7250ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で第5シードのオンス・ジャバー(チュニジア)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した20歳のキャサリン・マクナリー(アメリカ)に6-3 4-6 7-6(7)で競り勝ち、命からがら16強入りを決めた。
上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、ジャバーはこの試合が初戦だった。
シンシナティ生れのマクナリーは第3セット5-4からのレシーブゲームで15-40として2つのマッチポイントを手にしたが、そこでレベルを引き上げたジャバーが最後はいいサービスと正確なストロークでキープしてピンチを切り抜けた。
もつれ込んだタイブレークで気迫を見せたマクナリーはアグレッシブなプレーで7-6と3度目のマッチポイントを握ったが、そこでも経験値と勝負強さを発揮したジャバーに凌がれた。最後にマクナリーのバックハンドがラインを割ると、ジャバーは雄叫びを上げて勝利を祝った。
「正直なところ、今の私はベストテニスをしている訳ではない。でも、見苦しく勝つのはいいことよ。身を粉にして戦い、最後にあのエネルギーを絞り出して何とか切り抜けることができてうれしいわ。2時間半に及ぶ戦いの末に勝利を掴むことができてとても幸せよ」とジャバーは試合後にコメントした。
今季のジャバーはクレーコートとグラスコートでキャリア最高の結果を残したが、今のところハードコートではリズムを掴むのに苦労している。
背中のケガでオーストラリアン・オープン欠場を余儀なくされたジャバーは「今年はハードコートであまりプレーしていないというのもあるし、もうシーズンも終りに差し掛かっているということもある。今季は多くの試合をプレーしたし、多くのプレッシャーがかかっている。この手のプレッシャーに対処するのは初めてのことなの」とやや調子を落としている理由を分析し、「でも私は学ぼうとしているし、自分を鼓舞している。自分自身をより理解し、もっと自分を駆り立てようとしているわ」と語った。
「(優勝した)マドリッドでも最初は見苦しいプレーをしていた。ベストのテニスができていなかったけど、戦い続けたの。以前にも起きたことよ。悪いスタートを切ったけど、素晴らしい形で終われるよう願っている。すべての試合を楽しみ、何が起きるか見てみるわ」
ジャバーは次のラウンドで、ソラナ・シルステア(ルーマニア)を6-2 6-3で破って勝ち上がったペトラ・クビトバ(チェコ)と対戦する。
「次の試合ではレベルを引き上げられるよう祈るわ。ペトラが相手だと、ただ奮闘する以上のものが必要だから」とジャバーは次戦を見据えた。
写真◎Getty Images
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