ボンジ戦の振る舞いでキリオスにUSオープンで最高額となる7500ドルの罰金

写真は男子シングルス2回戦でのニック・キリオス(オーストラリア)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)の男子シングルス2回戦でスポーツマンらしからぬ行為をしたことを理由に、ニック・キリオス(オーストラリア)が7500ドルの罰金を科せられた。

 水曜日に行われたその試合で、第23シードのキリオスはバンジャマン・ボンジ(フランス)に7-6(3) 6-4 4-6 6-4で競り勝ちベスト32に進出した。

 しかしその試合中にキリオスは陣営のボックス席に向けて唾を吐くような仕草をし、「もし僕をサポートしないなら家に帰れ」と叫んだと伝えられている。彼はまた試合の序盤に、観客席からマリファナの匂いがすると主張して主審に文句を言っていた。

 そして現地時間の木曜日、USオープンのオフィシャルはキリオスに同大会で過去最高額となる7500ドルの罰金を科したと発表した。

 その様子を放映していたスポーツ専門放送局『ユーロスポーツ』の解説者は「このキリオスの振る舞いは酷い。私は彼の大ファンだが、彼は一歩行き過ぎることがある」とコメントし、オーストラリアのテレビ局『チャンネル9』で解説をしていた元選手のトッド・ウッドブリッジ(オーストラリア)は「こんな振る舞いをするのは時間の無駄だということは皆が知る通りだ。彼のボックス席に座っている人たちは何か行動を起こす必要がある。例えばその場から立ち去るとかね」と苦言を呈した。

「彼らはコートで起きていることとは何の関係もない。ショットを打ち、プレーするのはニックなんだ」

  同じく解説をしていた元ウインブルドン準決勝進出者のエレナ・ドキッチ(オーストラリア)は、「長いこと話し続け、多くのエネルギーを無駄にした」と批判した。

 一方で彼の兄であるクリストフ氏は、「それは彼が自分を駆り立てるための方法なんだ。彼はそうすることで自分の中の激しさ、インテンシティなどを増加させようとしている。それが彼のやり方なんだよ」とウインブルドンの際に弁明していた。

「プレッシャーをリリースする解放弁が必要だろう? 彼にはそれが、悪いものを吐き出して集中し直すための『弁』なんだ。僕たちは彼に何度も言っている。もしそれが逆境やプレッシャーに対処するのに役立つのなら、それを僕たちのほうにぶつけろ。僕たちはどこにも行かない。お前のためにここにいる。もしそれで楽になるなら構わないとね」

 オーストラリアのメディアによれば、彼の母であるニルさんは「あの子のボックス席にはいたくないわね。いつ立って、いつ拍手をして、いつ叫べばいいのかわからないもの。そこにいたことはあるけど、あまりいい経験ではなかったわ」とふざけながら話していたという。

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写真◎Getty Images

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