シフィオンテクがサバレンカに逆転勝利で決勝進出「すべてを出して攻撃するだけだった」 [USオープン]

写真はタフマッチを切り抜け今季のグランドスラム2冠目に王手をかけたイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス準決勝で第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第6シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)に3-6 6-1 6-4で逆転勝利をおさめ、3度目のグランドスラム制覇にあと1勝と迫った。

 試合を通してシフィオンテクは、数回のカムバックをやってのけた。彼女は第1セットを先取されただけでなく、第3セットでも第1ゲームと第5ゲームでブレークされてその都度巻き返さなければならなかった。

「最初のセットと残りの2セットに大きな違いがあった。自分のエネルギーレベルを少し上げることができて満足している。アーニャのプレーによって凄く難しい試合になった。彼女はサービスがとても安定していた。第3セットでリードされてからかなり大変だったけど、何とか逆転できてうれしいわ」とシフィオンテクは試合後の記者会見で語った。

 2021年末に実現したサバレンカとの初対決でシフィオンテクは敗れていたが、今年の3対戦ではすべてストレートで勝っていた。

「今日のアーニャは以前に対戦したときよりもサービスがかなりよかった。第3セットで最初の2ゲームを落とし、ある意味で地に足が着いた。第2セットは完全に自分のペースだったけど、まだまだ何が起こるかわからないと気を引き締めることができた。とにかくすべてを出して攻撃するだけだった。今回はそれが多くをもたらし、私が打ったボールはコートに入った。かなり満足よ。どちらも凄くリスクを犯していたのがよかった。凄いテンポの速いラリーだった」とシフィオンテクは試合を振り返った。

「以前はリードされると少しパニックになってしまい、感情が高ぶって冷静に考えられなくなっていた。間違いなく私は多くを学び、成長した。ダリア(シフィオンテクに帯同するスポーツ精神分析医のダリア・アブラモビッチ氏)との取り組みが大きな助けになっている。今は自分のプレーでどこを変えればいいか、論理的に考えるのが前より簡単になったの」
 
 攻撃しながらも相手の強打に対していいディフェンスを見せたシフィオンテクは第3セット終盤のラリーで競り勝ち、サバレンカは頻繁に先にミスする側となった。サバレンカはこれで、グランドスラム準決勝で3度惜敗したことになる。彼女は2021年ウインブルドンとUSオープンでも準決勝に進出したが、いずれも第3セットを4-6で落としていた。

 同大会では昨年の4回戦進出がこれまでの最高成績だった21歳のシフィオンテクは、2020年と今年のフレンチ・オープンに続く3度目のグランドスラム決勝に駒を進めた。今シーズンの彼女は春のハードコート大会でも目覚ましい連勝を続け、このサーフェスでの向上ぶりも示していた。

 シフィオンテクは決勝で、第17シードのカロリーヌ・ガルシア(フランス)を6-1 6-3で破って勝ち上がった第5シードのオンス・ジャバー(チュニジア)と対戦する。

「ジャバーはほとんどの選手とは違ったプレースタイルの持ち主で、素晴らしいタッチを持っている。多彩なショットを混ぜてくるわ。ええ、彼女は厳しい対戦相手よ」とシフィオンテクは決勝を見据えた。

「大きな挑戦だわ。彼女は今季のWTAファイナルズ出場権を巡るレースランキングで2位につけるほど安定した強さを見せている。彼女はウインブルドンの決勝に進出したけど、そのポイントはもらえなかった。それでもこの順位にいるというのは、彼女がどれほど強くなったかを表している。素晴らしい戦いになるでしょうね」

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写真◎Getty Images

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