「ウインブルドンとジャンプスーツの規定は厳しい!」 土居美咲×葛西紀明 特別対談インタビューPart3

土居美咲が、自身が使用するラケットを葛西紀明にプレゼント

土居美咲(ミキハウス)
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葛西紀明(土屋ホーム)
特別対談Part3
 
2年前から自らもテニスを本格的に始めた、スキージャンプ界の“レジェンド”葛西紀明が東レPPOテニスを生観戦。本戦に出場した土居美咲と対談を行った。Part3ではお互いに使用する用具へのこだわりを語った。土居からラケットをプレゼントされた葛西が目を輝かせて言った。

葛西「僕はヘルメットからスキー板までラッキーカラーの黄色にしているんです。今回、土居選手に頂いたラケット、ストリングが黄色なのでメチャクチャ嬉しいです」


2020年1月札幌でスキージャンプワールドカップの予選に出場した葛西紀明。すべての用具にラッキーカラーの黄色が使われている(Getty Images)

土居「ジャンプの選手たちは、スキー板をどのような調整をするのですか?」

葛西「硬さに違いがありますね。バランスもあります。スキー板の先が大きく開いている人、閉じている人もいます」

土居「大会などへ移動するとき、板は何セット持って行くのですか?」

葛西「板は2セットですね。飛行機に乗るとき、結構ウェイトオーバーしちゃうんですよ。60kgくらいの荷物になるので」

土居「うわー、大変! そうなんですね」

葛西「自分が乗る飛行機が小さいと、荷物を置いて行かれることがあるんです。その場合、次の便で大きな飛行機に荷物だけを乗せてくれます」

土居「面白いですね。今年の北京オリンピックで、スキーのスーツが大き過ぎて失格になったじゃないですか。あのルールはそこまで厳しいんですか?」

葛西「メチャクチャ厳しいです。F1レース並みです。裸の状態で測って、スーツはプラス2cmまでOK。3cm、4cmだとすぐ失格になる」

土居「どのように失格だとわかるのですか?」

葛西「係員がメジャーで体とスーツを測って比べるんです。それが北京オリンピックで起きたことです。メーカーの方がしっかり測って作っているので、そこまでの誤差が出るとは思えないんですが…」


2013年ウインブルドンでの土居。このときサンバイザーの裏側が黒いため、注意を受けたという(Getty Images)

土居「ウェアと言ったら、ウインブルドンは結構厳しくて、下着も白じゃなきゃいけなくて、試合前に審判の人たちが来てチェックされます。肌の色ならOKというルールもあるんですけど、基本的には白。私は以前、サンバイザーの裏側だけ黒だったんです。“次からダメだよ!”と言われました。その試合は大丈夫だけど、次の試合から対策してねという意味でした。年々厳しくなっています」

葛西「ウインブルドンだけですか? 伝統ある大会だから」

土居「ウインブルドンだけですね。一度黒のインナーがダメで、自分で買いにいきました(笑)」

――スキーのスーツもかなり厳しいですが、ウインブルドンも白いウェアへのこだわりが強いですね。お二人とも貴重な時間をありがとうございました。

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取材・構成◎池田晋 写真◎BBM

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