男子21歳以下のトップ8対決「インテーザ・サンパオロNext Gen ATPファイナルズ」（ネクストジェンATPファイナルズ／イタリア・ミラノ／11月8～12日／賞金総額140万ドル／室内ハードコート）の大会2日目は、グリーン・グループとレッド・グループのラウンドロビン（総当たり戦）第2戦が行われた。

　2017年に創設されたこの大会は、世界トップ8によるシーズン末のエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」（イタリア・トリノ／11月13～20日／室内ハードコート）の若手版となる。

　今大会は出場権を争うレースランキング（Race to Milan）の上位8人が2つのグループに分かれてラウンドロビン（総当たり戦）を行い、上位2名ずつが決勝トーナメントに進出する形式となっている。

　試合は4ゲーム先取の5セットマッチやノーアドバンテージなど、大会独自のルールが採用されている。

　グリーン・グループでは第4シードのブランドン・ナカシマ（アメリカ）が第5シードのイリ・レヘカ（チェコ）を4-1 4-3(2) 4-2で下して2勝目を挙げ、第8シードのフランチェスコ・パッサーロ（イタリア）は第9シードのマッテオ・アルナルディ（イタリア）との地元勢対決を4-3(7) 2-4 3-4(4) 4-3(4) 4-3(8)で制して大会初勝利を挙げた。

　早いタイミングでボールをとらえる攻撃的なプレーで僅か17分で第1セットを先取したナカシマは、パワフルなフォアハンドを武器に第2セットのタイブレークでは1-3の劣勢を覆した。第3セットではレヘカが2-0とリードしたが、勢いを維持できず続く4ゲームを連取されて決着がついた。

「厳しい試合になることはわかっていた。彼（レヘカ）は非常に安定感のあるテニスをする選手だ。非常にフラットにボールを打ち、とても革新的なテニスをする。だからこちらのミスを最小限に抑え、最初のボールから可能な限りアグレッシブにプレーしなければならないことはわかっていた。今日はそれをかなりうまくやってのけたと思う。勝つことができてうれしいよ」とナカシマは試合後にコメントした。

　ナカシマは7本のサービスエースを含む21本のウィナーを決め、手にした10回あったブレークポイントのうち4つをものにした。

　前日にアルナルディに対して5セットの激戦を演じていたナカシマは、「昨日の試合がかなり助けになったと思う。長い試合をプレーしたおかげでここのコンディションに慣れることができたからね。今日は本当にいいプレーができたと思うし、このまま続けていけるよう頑張るよ」と話した。

　ラウンドロビン最終戦ではナカシマがパッサーロと、レヘカはアルナルディと対戦する。

　パッサーロはセットカウント1-2で迎えた第4セットで1-3と窮地に立たされ、更に脚にケイレンを起こしていた。しかし彼はそこから巻き返してタイブレークの末に2セットオールに追いくと最終セットでもワンブレークダウンから挽回し、最後のタイブレークでは3つのマッチポイントを凌いだ末に勝利をもぎ取った。2時間38分の試合時間は、5年間の大会史上最長記録となる。

「物凄く疲れた。本当に長い試合だった。このフォーマットはフィジカル的に厳しいものだと思う。今日の試合はフィジカルバトルだった。緊張感も高く、おまけに僕はケイレンを起こしていた。簡単ではなかったよ。勝てて本当にうれしいし、この勝利を楽しむよ」とパッサーロは試合を振り返った。