2023年シーズンの開幕を飾る男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」（UNITED CUP、WTA500／オーストラリア・ブリスベン、パース、シドニー／12月29日～1月8日／賞金総額1500万ドル／室内ハードコート）が開幕し、初日のナイトセッションでは3つの会場で3グループ（グループB、D、F）の男女シングルス各1試合が行われた。

　シドニー会場ではグループDのオーストラリアとイギリスが対戦し、男女のシングルスをともに制したイギリスが2勝0敗とリードした。

　まず男子のエース対決でキャメロン・ノリー（イギリス）がアレックス・デミノー（オーストラリア）を6-3 6-3で下し、第2試合で世界ランク145位のケイティ・スワン（イギリス）が同772位のゾーイ・ハイブス（オーストリア）を6-4 6-3で退けた。

　母国を応援する観客たちの前で奮闘したノリーは、深さと安定感のあるストロークでデミノーをベースラインに釘付けにした。

「凄くいい気分だ。今季最初の試合というのは緊張するものだ。オーストラリアのこのコートでデミノーと対戦するのは厳しい任務だよ。彼は母国でプレーしている訳だからね」とノリーは試合後にコメントした。

「蒸し暑い中でたくさん走ったから、3枚のシャツが汗でびっしょりだ。雰囲気もよかったし、勝ててうれしいよ」

　ノリーが先勝したあと、今度は昨年後半からの好調さを維持したスワンがここ17試合で15度目の勝利を掴んだ。好スタート切ったスワンは4-1とリードしたあと、ハイブスの奮起を抑え込んでストレートで決着をつけた。

　大会前にユナイテッドカップへの意気込みを語っていたニック・キリオス（オーストラリア）は、対戦の前日にケガを理由に棄権して周囲を驚かせた。キリオスは前週にアラブ首長国連邦・ドバイで開催されたワールドテニスリーグで足首を痛め、オーストラリアン・オープンにいい状態で出場できるようにするため回復に専念することを決めたと現地の新聞が報道した。

　同大会は18ヵ国の男女混成チームが3チームによる6グループに分かれグループステージ（総当たり戦）を戦い、同じ会場の勝者同士がプレーオフ（シティファイナル）で対決して都市ごとの代表を決め、敗れた中でもっとも成績のいい1チームを加えた4ヵ国が決勝トーナメントに進出して優勝チームを決定する。

　チームは男女各4名までで構成され、グループステージの対戦は2日間に渡って男子シングルス2試合+女子シングルス2試合+ミックスダブルス1試合で行われる。