チチパスとサカーリが牽引するギリシャ代表が優勝の野望を胸にユナイテッドカップへ
2023年シーズンの開幕を飾る男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」(UNITED CUP、WTA500/オーストラリア・ブリスベン、パース、シドニー/12月29日~1月8日/賞金総額1500万ドル/室内ハードコート)の開幕を前に、各開催地で記者会見が行われた。
マリア・サカーリ(ギリシャ)とステファノス・チチパス(ギリシャ)が最後に手を取り合って戦ったのは、2019年ホップマンカップのときだった。当時のふたりはアンダードッグだったが、ギリシャ代表チームとしてセレナ・ウイリアムズ/フランシス・ティアフォー(アメリカ)とベリンダ・ベンチッチ/ロジャー・フェデラー(スイス)にミックスダブルスで勝つという殊勲をやってのけた。
「あれはキャリアの中で最高の思い出のひとつだわ」とサカーリは回顧した。今大会で男女ともトップ10選手を揃えたギリシャ代表は、第1シードとしてまずはグループステージでの戦いに臨む。サカーリとチチパスは2019年ホップマンカップで最終的に優勝したスイスに敗れた悔しさをバネに、新たに創設されたこの大会で優勝を目指している。
「あのとき私たちは決勝に進出できなかったけど、もう少しのところまではいった。スコアのシステムで少し不運だったと言えると思う。通常のシステムではなかったから」と世界ランク6位のサカーリは振り返った。
世界4位のチチパスはギリシャ代表が高い目標を掲げていることを認め、「僕らは優勝を視野に入れている。僕はチームの選手たちを信じている。現時点ではこれ以上のことはできないと感じている。僕らは皆、いい活躍ができるよう全力で努力しているんだ」とコメントした。
ギリシャ代表にはチチパスとチームのキャプテンでもある弟のペトロス・チチパス(ギリシャ)、19歳のサプフォ・サケラルディ(ギリシャ)と18歳のステファノス・サケラリディス(ギリシャ)のきょうだい2組がいる。
チームの団結力が強みだと信じている男子のエースであるチチパスは、「僕たちのチームスピリットは、参加チームの中でも最高レベルだと思う」と語った。
「ともに目標を追求するに当たり、僕たちは家族的な精神を持っている。僕たちは互いに協力し合い、支え合っているんだ」
ギリシャはパースでプレーするグループAで、ブルガリア&ベルギーと同組となっている。ギリシャの女子ナンバー2で29歳のデスピナ・パパミハイル(ギリシャ)は、「少し余計に責任を感じるわ。でもチームの中で素晴らしい選手たちと一緒にここにいることにわくわくしているの。目標達成に貢献できるよう願っているし、試合を楽しみにしているわ」と話した。
一方でブルガリアの選手兼監督であるグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、「選手のそれぞれが、何をもたらすことができるかという意味で自分なりのキャラクターを持っている。非常に興味深いよ。数試合もすれば、僕たちが予想していなかった結果になるかもしれないからね。それぞれがコートで何かをもたらすことができる。それがチームである理由なんだ」と抱負を述べた。
またベルギー代表の選手兼監督であるキルステン・フリプケンス(ベルギー)は、「ここ数週間はずっと忙しいの。こんな素晴らしいチームのキャプテンになれて栄誉だわ。チームの練習のためにすべてを調整しているから責任が大きいけど、ここまでのところとてもいい感じよ」とチームの状況を説明した。
36歳のフリプケンスは7月のウインブルドンでシングルスのキャリアを終えたが、ダブルスではUSオープンのミックスダブルスで決勝に進出するなどまだまだ健在なところを見せている。女子のエースであるエリース・メルテンス(ベルギー)は、「単複の両方プレーする準備はできているわ」と意欲を見せた。
「そして私たちにはいいお手本がいる。キャプテンは優秀なボレーヤーなのよ!」
写真◎Getty Images
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