不振の2022年シーズンを過ごしたポプリンが母国のグランドスラム大会で世界9位フリッツに勝利「これは夢だ。目を覚ましたくない」 [オーストラリアン・オープン]

写真はアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦したアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)が第8シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)を死闘の末に6-7(4) 7-6(2) 6-4 6-7(6) 6-2で倒す番狂わせをやってのけた。

 長く将来を嘱望されながら一貫性のある成績を出せないまま23歳となったポプリンは、思うように勝てなかった昨シーズンを経て世界ランク113位で今大会を迎えている。

 試合を通して19本のサービスエースを決めたポプリンは4度目のブレークを果たして世界9位のフリッツに勝った瞬間、観客席に向けて歓喜のガッツポーズを作った。

「これは僕にとって夢だ。目を覚ましたくないよ」とポプリンは試合後のオンコートインタビューで感情を吐露した。

 ツアーレベルで5試合しか勝てなかった辛い2022年のあとアデレードで8強入りするなどいい新年のスタートを切ったポプリンは、「この勝利は僕にとって本当に大きな意味がある。昨年はキャリアでもっとも厳しいシーズンだった。今年は既に昨年と同じくらいの勝ち星を挙げている。プレシーズンに僕は再起を誓い、できる限りのハードワークを積んだんだ。昨年のような経験はもう二度としたくないからね」と目に涙を滲ませながら話した。

「僕はこれからも努力を続けて自分を追い込み、上り詰めていけるように頑張るつもりだよ。この感覚が好きだし、何度も味わってみたいんだ」

 1回戦でも5セットの死闘を制して既に8時間半近くをコートで費やしているポプリンは次のラウンドで、予選勝者のニコラス・ジャリー(チリ)を7-6(3) 7-6(3) 7-5で破って勝ち上がったNCAA(全米大学体育協会)テニス選手権シングルス優勝者のベン・シェルトン(アメリカ)と対戦する。

 複数の番狂わせが起きた同日には、昨年6月にラファエル・ナダル(スペイン)に対するフレンチ・オープン準決勝で右足首に深刻なケガを負って長期離脱を余儀なくされていた第12シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)もラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のマイケル・モー(アメリカ)に7-6(1) 4-6 3-6 2-6で敗れた。

 ズベレフが復帰後に本来の調子を取り戻すことに苦労している状態とは言え、予選決勝で敗れて5番目のラッキールーザーに過ぎなかったモーは試合を通してアグレッシブな姿勢を崩さずに戦い、トップ20の選手に対するキャリア2勝目をもぎ取った。

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写真◎Getty Images

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