シナーが初めて2セットダウンから逆転勝ち、4回戦は前年の準々決勝で敗れたチチパスとのリマッチに [オーストラリアン・オープン]

写真はキャリアで初めて2セットダウンからの逆転勝利を決めたヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス3回戦で第15シードのヤニク・シナー(イタリア)が2セットダウンと追い込まれながらも挽回し、マートン・フチョビッチ(ハンガリー)を4-6 4-6 6-1 6-2 6-0で倒してベスト16進出を決めた。

 立ち上がりにミスを多発していたシナーは何とか体勢を立て直し、最後の3セットでは力強いフォアハンドで主導権を握ると相手を圧倒した。シナーが2セットダウンから巻き返して勝ったのは、これが初めてだった。

「確かに最初の2セットは僕にとって非常に厳しいものだった。言うまでもなく2セットを落したあと、僕は自分のプレーで何かを変えなければならなかった。出だしからボールを打つ感触はかなりよかったんだけど、最後のショットでミスを犯していた。戦術的にあまりよくなかったね」とシナーは試合を振り返った。

 そこで切り替えてレベルを上げたシナーは第3セットを一気に5-0とリードした勢いのまま奪うと第4セットの出だしにブレークを許して再度0-2と劣勢に立たされたが、そこから実に12ゲーム連取の猛攻で勝利に向けて突き進んだ。

 2020年全豪2回戦と2021年ウインブルドン1回戦でフチョビッチに苦杯を喫していたシナーは、これで悪い流れを断ち切った。

 シナーは次のラウンドで、タロン・グリークスプア(オランダ)を6-2 7-6(5) 6-3で破って勝ち上がった第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と対戦する。ふたりは昨年の大会では準々決勝で対決し、そのときはチチパスが6-3 6-4 6-2で勝っている。

「今日は自分のやり方で戦い、試合を楽しんだ。うまくいかなかったこともあったけど、常に観客の皆さんが僕を支えてくれた。ここにいるといつも素晴らしい雰囲気を味わえるよ」とチチパスは試合後のオンコートインタビューで語った。

 試合を通して直面した唯一のブレークポイントは第2セット5-6からグリークスプアが掴んだセットポイントでもあったが、チチパスは甘いリターンをフォアハンドに回り込んでストレートに強打する強気なプレーでこの小さなピンチを凌いだ。

「今日はいろんなショットをうまく混ぜてプレーできた。スライスを織り交ぜ、コートに空きを作った。また今日はサービスのプレースメントが非常によかったと思う。自分のサービスからラリーになることはあまり多くなかったから、試合を優位に進めることができたよ」とチチパスは試合後にコメントした。

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写真◎Getty Images

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